メジャーリーグのプレーオフは11日、アメリカンリーグのリークチャンピオンシップが開幕し、連覇を目指すボストン・レッドソックス(ワイルドカード)がタンパベイ・レイズ(東地区優勝)を2−0で下し、先手をとった。レッドソックス先発の松坂大輔は8回途中まで4安打無失点の好投。8回に松坂が招いたピンチを救援した岡島秀樹も打者1人をしっかりと抑えた。
 レイズに地区優勝をさらわれたレッドソックスにとって、このリーグチャンピオンシップは絶好のリベンジの場。その大事な初戦のマウンドにあがった背番号18が期待に応えるピッチングをみせた。

 立ち上がりは不安だった。初回、先頭の岩村明憲を歩かせるなど、3つの四球で2死満塁。しかし、次打者をセカンドゴロに打ちとってピンチを切り抜ける。すると2回以降はレイズ打線にヒットを1本も許さない。うるさい岩村もライトライナー、ライトフライと2打席凡退させた。

 右腕の好投に報いたいレッドソックス打線は5回、ジェド・ローリーの犠飛で先制。松坂は7回に初安打を打たれて、無死1、3塁のピンチを迎えたものの、落ち着いて後続を断ち、流れを自軍に引き寄せた。

 8回にケビン・ヨーキリスのタイムリーで貴重な追加点をあげたレッドソックスは以降、岡島、ジャスティン・マスターソン、ジョナサン・パペルボンと磐石の投手リレー。敵地でディフェンディングチャンピオンの貫禄を見せる完封勝ちをおさめた。岩村は8回に松坂からレフト前安打を放ち、3打数1安打の成績だった。

 4番・ヨーキリス、3安打1打点(レッドソックス1勝、トロピカーナ・フィールド)
ボストン・レッドソックス  2 = 000010010
タンパベイ・レイズ     0 = 000000000
勝利投手 松坂(1勝0敗)
敗戦投手 シールズ(0勝1敗)
セーブ   パペルボン(1S)

【岩村成績】
 3打数1安打
第1打席 四球
第2打席 右直
第3打席 右飛
第4打席 左前安打

<フィリーズ、地元で連勝>

 ナショナルリーグのチャンピオンシップ第2戦は、初戦をとったフィラデルフィア・フィリーズ(東地区優勝)がロサンゼルス・ドジャース(西地区優勝)が8−5で破り、連勝をおさめた。1点を追う2回、ピッチャーのブレット・マイヤーズのタイムリーなどで4点をあげて逆転すると、3回もマイヤーズが満塁のチャンスで2打席連続のヒットを放つなど、4点を追加し、リードを広げた。

 ドジャースは4回、マニー・ラミレスの3ランで3点差に詰め寄ったものの、以降はフィリーズの救援陣に得点をあげられず。最終回は今季救援失敗のないフィリーズの守護神ブラッド・リッジがゲームを締めくくった。なお、フィリーズ田口壮の出番はなかった。敵地で連敗を喫したドジャースは地元に帰っての第3戦(13日)、黒田博樹を先発に立てて巻き返しを図る。

◇ナ・リーグ
 先発のマイヤーズ、バットで3打点の活躍(フィリーズ2勝、シチズンズバンク・パーク)
ロサンゼルス・ドジャース   5 = 011300000
フィラデルフィア・フィリーズ 8 = 04400000×
勝利投手 マイヤーズ(1勝0敗)
敗戦投手 ビリングスキー(0勝1敗)
セーブ   リッジ(2S)
本塁打   (ド)ラミレス1号3ラン