アメリカンリーグのリーグチャンピオンシップは12日、第2戦が行われ、初戦を落としたタンパベイ・レイズ(東地区優勝)が延長戦の末、ボストン・レッドソックス(ワイルドカード)を9−8で破り、1勝1敗のタイに持ち込んだ。レイズの岩村明憲は5打数1安打、レッドソックスの岡島秀樹は4番手で登板し、2回をパーフェクトに封じた。
 両チームから飛び出した本塁打7本はポストシーズン記録。5時間30分にもわたるロングゲームを制し、レイズが勝敗を五分に戻した。
 試合は初回から動いた。レッドソックスがジェーソン・ベイのタイムリー2塁打で2点を先行すれば、直後にレイズのエバン・ロンゴリアが同点2ランを放つ。3回にはダスティン・ペドロイアのソロでレッドソックスが勝ち越したものの、その裏にはB.J.アップトンが同点ソロ。なおもレイズは1点を勝ち越し、4回にもクリフ・フロイドの一発でリードを広げる。

 ところが5回、レッドソックスはペドロイア、ケビン・ヨーキリス、ベイと3本のソロアーチが飛び出し、6−5と逆転に成功。試合の流れを引き戻す。だが、レイズも直後に3連打で3点を奪って再逆転。レッドソックスも負けじと、6回に1点を返し、どちらに転ぶかわからないシーソーゲームが続く。

 乱戦を落ち着かせたのは、7回からマウンドにあがった岡島だった。7回はレイズ打線を両軍初の三者凡退にしとめ、8回も3人で相手の攻撃を終わらせた。レッドソックスはその間に相手のバッテリーミスで同点に追いつき、試合は一転して膠着状態となった。

 決着がついたのは延長11回。レイズは連続四球でランナーをため、1死2、3塁のチャンスを迎えた。ここで打席に入った岩村は敬遠で歩かされたが、続くアップトンがライトへフライを打ち上げる。浅い打球にもかかわらず、代走のフェルナンド・ペレスは一気にホームへ。ライトからの返球がそれ、サヨナラのホームを踏んだ。

 第3戦(14日)は移動日を1日はさんで、レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークで行われる。

 アップトン、サヨナラ犠飛(レイズ1勝1敗、トロピカーナ・フィールド)
ボストン・レッドソックス  8 = 201031010 00
タンパベイ・レイズ     9 = 202130000 01× (延長11回)
勝利投手 プライス(1勝0敗)
敗戦投手 ティムリン(0勝1敗)
本塁打   (ボ)ペドロイア1号ソロ、2号ソロ、ヨーキリス1号ソロ、ベイ1号ソロ
       (タ)ロンゴリア1号2ラン、アップトン1号ソロ、フロイド1号ソロ

【岩村成績】
 5打数1安打
第1打席 三邪飛
第2打席 左飛
第3打席 見逃三振
第4打席 一ゴロ
第5打席 二内野安打
第6打席 敬遠四球