今季のメジャーリーグの頂点を決めるワールドシリーズが23日、開幕。第1戦はナショナルリーグを制したフィラデルフィア・フィリーズが3−2でアメリカンリーグ覇者のタンパベイ・レイズを3−2で下した。敗れたもののレイズの岩村明憲は「1番・セカンド」で4打数3安打1打点の活躍をみせた。フィリーズの田口壮は出番がなかった。
 ポストシーズン3勝と好調の左腕が、レイズ打線の勢いをくいとめた。フィリーズ先発のコール・ハメルズは7回5安打2失点。1点差ゲームをモノにして初戦を白星で飾った。

 先制したのはフィリーズだった。初回、3番チェース・アットリーが2ランを放つ。4回も1死2、3塁のチャンスで内野ゴロの間に1点を追加。試合を優位に進める。

 反撃したいレイズは初回、先頭の岩村が内野安打で出塁する。ところが、ポストシーズン7本塁打と大当たりのB.J.アップトンが併殺打に倒れ、チャンスを広げられない。3回も岩村がヒットでつないで1死満塁の好機をつくったものの、続くアップトンが2打席連続のゲッツー。主導権を奪い返すことができない。

 それでも4回にカール・クロフォードのソロで1点を返したレイズは、5回、2死1塁の場面で岩村が打席に入る。フルカウントから来た球に逆らわず、岩村がバットを振りぬくと、打球は左中間へ。盗塁で2塁に進んでいたランナーをホームへ迎え入れるタイムリーとなった。

 しかし、反撃もここまで。以後は立ち直った先発のハメルズに無安打に封じられ、攻撃の糸口を見出せない。8回はセットアッパーのライアン・マドソン、9回は守護神のブラッド・リッジの前に完璧に抑え込まれ、レイズは本拠地黒星発進。第2戦は同じくトロピカーナ・フィールドで24日に行われる。

 アットリー、先制2ラン(フィリーズ1勝、トロピカーナ・フィールド)
フィラデルフィア・フィリーズ 3 = 200100000
タンパベイ・レイズ        2 = 000110000
勝利投手 ハメルズ(1勝0敗)
敗戦投手 カズミアー(0勝1敗)
セーブ   リッジ(1S)
本塁打   (フ)アットリー1号2ラン
       (レ)クロフォード1号ソロ

【岩村成績】
 4打数3安打1打点
第1打席 一内野安打
第2打席 右前安打
第3打席 左中間二塁打、1打点
第4打席 右飛