愛媛FCは25日、MF大山俊輔、DF近藤徹志、FWジョジマールの3選手が期限付き移籍期間満了に伴い、退団すると発表した。近藤はJ1浦和レッズへ、ジョジマールはJ2ヴァンフォーレ甲府に復帰し、大山は所属先の浦和から今度はJ2湘南ベルマーレへ期限付き移籍する。

 浦和で過去2年間、出番のなかった大山は今季から愛媛に移籍。主に右サイドのポジションで今季チーム最多タイとなる46試合に出場した。3月のモンテディオ山形戦では直接FKを決めるなど、精度の高いキックで得点に絡んだ。

 近藤は187センチの長身DFとして今季から愛媛に加入。キャプテンの金守智哉とともにセンターバックを組み、40試合に出場した。また上背を生かしたヘディングで3ゴールをあげた。

 ジョジマールは得点力不足の解消を目指し、7月に獲得した。クラブ初の外国人FWとしての期待に応え、21試合でチームトップとなる8ゴールを決めた。

<GK多田(C大阪)ら、4選手が加入>
 
 また、愛媛FCは4選手の加入を発表した。加入するのはGK多田大介選手(C大阪)、DF津田琢磨(甲府)、FW横山拓也(浦和)、MFキム・テヨン(神戸)。このうち、キム・テヨンは09年1月1日までの期限付き移籍で、残り3選手は完全移籍となる。

 多田は東海第五高から01年にセレッソ大阪に加入。U-16、U-22などの日本代表歴もある。03年には19試合に出場した。04年にチームメイトだった羽田敬介選手(今季限りで引退)が「身体能力が高く、バランスがいい」と評価するGKだ。

 津田は帝京大から03年に甲府へ。クラブがJ2だった04年に29試合(4得点)、05年に25試合(1得点)に出場したが、J1昇格後はケガなどもあり、出番が減少。今季限りで戦力外通告を受けていた。空中戦に強く、攻撃参加もできるDFとの定評がある。レッズに戻る近藤の穴を埋めるには最適の人材だ。

 横山は静岡学園高から04年に浦和入り。今季、浦和から期限付き移籍で山形に期限付き移籍していた。得意の左足から放たれるシュートは強烈で、今季も4月の愛媛戦でゴールを決めるなど、38試合で8得点。田中俊也、内村圭宏、三木良太と愛媛のFW陣は右利きが多い。貴重なレフティーとしてゴール量産に期待したい。

 キム・テヨンは19歳の若いボランチ。各年代の韓国代表に選ばれており、日本では昨年よりヴィッセル神戸でプレーしている。今季は宮原裕司、青野大介と経験あるボランチが固まるまで、愛媛は苦しい戦いを強いられた。キムの加入により、中盤の層はさらに厚みを増すことになる。

 愛媛は今季、昨シーズンのレギュラークラスが抜け、序盤からつまづいた。「(チームの)作り直しに時間がかかった」。望月一仁監督も今年の反省点としてあげている。昨年ほどではないが、レンタルに頼るチーム編成では毎年、選手の入れ替えが避けられない。いかに新チームの完成度を開幕までに高めるか。それが2008シーズンの愛媛を大きく左右することは間違いない。


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