当HP編集長の二宮清純がインタビュアーを務めるBS朝日の新番組「勝負の瞬間(とき)」が29日、22:00より放送されます。この番組では毎回、各スポーツから一流の現役アスリートをお招きし、トップを極めたテクニックと、その思考法に迫ります。これまでのスポーツ番組とは一味違ったインタビュードキュメントです。記念すべき第1回は昨季、日本プロ野球で右打者史上最高打率をマークし、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)でも活躍した横浜・内川聖一選手をお招きします。
(写真:「しゃべりすぎたかな」と内川選手が漏らすほど収録は盛り上がった)
 当サイトでは特別に内川選手へのインタビューの一部を公開します。

二宮: 昨年、内川さんにお会いした時に、「まだ自分は日本代表に選ばれたことがない。代表のユニホームを着ることが憧れなんだ」とおっしゃっていましたね。今回、WBCの代表メンバーに選ばれて、しかも優勝した。内川さんも大活躍の大会でした。振り返っていかがですか?
内川: 正直、ここまで試合に出られるとは考えていなかったですね(笑)。最初から左投手対策だと言われていましたから、韓国がここまで左ピッチャーを続けてきたのは予想外でした。その中で、あれだけの結果を残せたことは少なからず自信になりました。

二宮: 内川さんは引きが強い。
内川: そうですね。試合の中でポイントとなるところで、しっかりと活躍できました。自分の持っている運の強さやタイミングの良さを感じましたね。

二宮: イチロー選手は決勝でタイムリーを打った時に「神が降りてきた」と表現しました。内川さんもそんな感じだったと?
内川: ええ。決勝戦の守備のファインプレーなんか普段はあまりないですから。あのプレーが出たことで、チームにも自分にも勢いがついたような気がしています。

二宮: そこを今日はぜひ聞きたかったんです。韓国との決勝の5回、同点ホームランを打たれて1−1になって、レフトにいい当たりが飛んだ。「これは長打だ」と誰も覚悟したところを、内川さんが飛び込んでワンバウンドで打球を止めた。しかもセカンドで打者走者を刺した。このプレーが決勝で一番大きかったと僕は見ています。あれはとっさのプレーですか? それとも考えた末のプレーですか?
>>この続きは番組をお楽しみ下さい。

 インタビューはこの後、ファインプレーをなし得た理由から、2次ラウンド韓国戦でのホームランにつながった原辰徳監督のアドバイス、すべてをかけた1次ラウンド韓国戦の第1打席など、今だから明かせるWBCの裏側をたっぷりと聞き出します。

 そして番組の後半では、内川選手がバットを片手に昨季.378を記録したバッティングの秘訣を披露。「前の肩が開かないためには後ろの肩を出さない」「ステップする足は上げる前の場所に戻す」「審判にあわせるのではなく、自分のストライクゾーンをつくる」「素振りの時は音が出る場所にも気をつける」などなど、目からウロコの打撃論が次々と飛び出します。アマチュアの現役選手はもちろん、少年野球の指導者、草野球でもっと打ちたい大人たちも必見の内容です。「究極の打撃は10割打つこと」と語る最強打者がつかんだ打撃のエッセンスを余すところなくお届けします。

 番組開始にあたり、二宮清純は以下のメッセージを寄せています。

「勝負の瞬間、その一瞬にアスリートたちは何を思い、何をたくらんでいるのか。そして、その瞬間をどう生きているのか。今日から始まる“勝負の瞬間”。この番組では私、二宮清純がトップアスリートへのインタビューを通して、勝利という目的を達成するための彼らの思考の深淵に迫ります。
 いかにしてアスリートたちは自らの精神と肉体を極限状態にまで追い込めるのか。不可能を可能に変えようとしているのか。アスリートの持つ研ぎ澄まされた思考や言葉には、スポーツと無縁の人々にとっても目標達成のためのヒントがあるはずです。
 誰もが遭遇するであろう“勝負の瞬間”。私にとっては、このインタビューシリーズこそがまさに“勝負の瞬間”です。今までにないインタビュードキュメントに挑戦します。どうぞ、ご期待ください」

 番組は今後、月1回ペースで2010年3月まで全12回のシリーズになる予定です。2回目以降も、日本人で初めて世界最高峰のバスケットボールリーグであるNBAを経験した田臥勇太選手など、日本を代表するアスリートが続々と登場します。内川選手がゲストの初回放送は29日22:00〜22:55。ぜひお見逃しなく!

↓番組HPは下のバナーをクリック!↓