bjリーグの2008−2009レギュラーシーズン全日程が26日に終了し、イースタン、ウエスタンの各カンファレンスでの順位が確定。5月2日からスタートするカンファレンスセミファイナルに進出する8チームが決定した。セミファイナルではカンファレンス1位と4位、2位と3位のチームが対戦し、カンファレンスファイナル、さらにはリーグチャンピオンを決定するファイナル進出を目指す。果たして大阪エヴェッサが4連覇を達成するのか。それとも他チームが初の栄冠に輝くのか。レギュラーシーズン以上に熱い戦いが見られそうだ。

<イータスタンカンファレンス>
浜松・東三河フェニックス(1位)vs.新潟アルビレックスBB(4位) 対戦成績:浜松6勝2敗
「第1Qに注目!」
 今シーズンから新規参入した浜松は序盤こそ勝ったり負けたりを繰り返し、一時は4位にまで低迷したものの、前半戦の終盤から8連勝で一気に2位に浮上。さらに2、3月には怒涛の10連勝で首位に立つと、勢いそのままにプレイオフ進出を早々と決めた。設立1年目とは思えない強さを発揮した浜松。キーマンとなったのは、やはりスコアリーダーのGマイケル・ガーデナーだ。彼を一度乗せてしまうと、もう誰も止めることはできない。浜松がセミファイナルでどんな試合をするのかは、彼のプレー次第と言っても過言ではないだろう。
 対する新潟アルビレックスBBは、浜松のオフェンスにエンジンがかかる前に自分たちのリズムをつかみたい。そのためにも先行することが不可欠だ。実際、レギュラーシーズンで浜松に勝利した2試合はともに1Qで新潟がリードしている。スタートでの攻防を制することができれば、勝機は見えてきそうだ。

東京アパッチ(2位)vs. 仙台89ERS(3位) 対戦成績:東京6勝2敗
「勝敗のカギはゴール下にあり!」
 昨季のプレイオフではカンファレンスファイナルで対戦した両チーム。この時は一進一退の攻防戦の結果、東京がわずか2点差で勝利し、ファイナルへと進出を決めた。今季も東京が6勝2敗と大きく勝ち越したが、それでもスコアを見れば6勝のうち3勝は5点以内の僅差だ。1勝1敗とした最後の直接対決を見ても、東京にとって仙台はジョー・ブライアントHCが述べるように「簡単に勝てる相手ではない」ことは確かだ。
 この試合のポイントの一つとしてゴール下の支配率が挙げられる。東京のCニック・デービスと仙台のCクリス・ホルムはともに1試合平均のリバウンド数が10本以上を誇る。両センター陣のリバウンド争いがそのまま試合を決定づける可能性も高く、ゴール下の権力闘争に注目したい。


<ウエスタンカンファレンス>
琉球ゴールデンキングス(1位)vs. ライジング福岡(4位) 対戦成績:琉球8勝0敗
「勝敗を占うメンタルの強さ」
 今シーズン、一番の躍進を見せたのが沖縄だ。チーム1年目の昨シーズンはわずか10勝しか挙げることができず、首位・大阪エヴェッサと20ゲームもの差をつけられ最下位に陥った。だが、今シーズンは新指揮官に迎えた桶谷大HCの下、オフェンス、ディフェンスともにソツのないチームに生まれ変わった。特にCジェフ・ニュートンの加入は大きく、彼の存在が澤岻直人や金城茂之といったガード陣の良さを引き立たせている。
 その沖縄に勝負を挑むのは同じ2年目の福岡だ。福岡はFマイケル・パーカーを除く外国人選手がごっそりと入れ替わり、前半はなかなか勝つことができなかった。しかし、福岡特有のプレスディフェンスが機能し始めた年明け以降はオフェンスにもいつものアグレッシブさが見られるようになり、なんとか4位の座をキープした。
 だが、速いパスワークを得意とする沖縄はプレスディフェンスを苦にはしていない。加えて福岡はスコアリーダーのパーカーが終盤にヒザ痛を訴え、3試合を欠場。セミファイナル出場も危ぶまれている。このように対戦成績、チーム状況などを見ても沖縄が絶対的に有利だが、福岡は昨季のワイルドカードで10ゲーム差あった高松ファイブアローズを破った実績をもつ。レギュラーシーズンではアウェイ戦は13勝13敗と強さを見せており、沖縄も油断は禁物だ。また沖縄がプレイオフ初出場、ホーム開催という条件をプレッシャーに感じるのか、それとも励みとするのかも重要なポイント。両チームのメンタルの強さも試されそうだ。

大阪エヴェッサ(2位)vs. 高松ファイブアローズ(3位) 対戦成績:4勝4敗
「救世主出現なるか!?」
 セミファイナル4試合の中で最もヒートアップしそうなのが、レギュラーシーズンで互角に渡り合ったこの2チームの対戦だ。4連覇を狙う大阪はレギュラーシーズンこそ首位を沖縄に譲ったものの、やはり短期決戦での強さはずば抜けていると言っていいだろう。だが、終盤に主力のG仲村直人とF波多野和也が相次いで故障し、プレイオフに間に合うかどうか微妙なところと不安材料もある。
 一方、高松も後半はCジョージ・リーチに続いてGゴードン・ジェームズ、Fマット・ギャリソンとケガで主力を欠いた。ギャリソンはなんとか復帰したものの万全とは言えず、ジェームズはセミファイナルに出場できるかはまだわからない。そしてリーチは今季絶望の状態だ。
 両チームともに故障者を背負いながらの苦しい試合となりそうなだけに、その他の選手の活躍が勝敗のカギを握る。大阪はシーズン終盤同様に、ベンチメンバーのG仲西淳、G今野翔太、F堀川竜一らがどこまで貢献できるかにかかっている。一方の高松はSG岡田優、PG中川和之がどれだけアウトからのシュートを成功させ、ディフェンスを外に引きつけることができるかが重要だ。どちらも日本人選手の救世主的な働きに期待したいところだ。



 〜2008−2009シーズン カンファレンスセミファイナル〜

2日(土)
 大阪vs.高松(守口市民体育館 17時〜)
3日(日)
 大阪vs.高松(守口市民体育館 13時〜)
5日(火)
 沖縄vs.福岡(那覇市民体育館 14時〜)
6日(水)
 沖縄vs.福岡(那覇市民体育館 14時〜)
9日(土)
 浜松vs.新潟(エコパアリーナ 16時〜)
 東京vs.仙台(有明コロシアム 18時〜)
10日(日)
 浜松vs.新潟(エコパアリーナ 13時〜)
 東京vs.仙台(有明コロシアム 14時〜)


>>bjリーグ公式サイト

穴吹工務店はbjリーグを応援しています[/color][/size]