ボストン・レッドソックスの松坂大輔が日本時間23日、交流戦の初戦となるニューヨーク・メッツ戦で38日ぶりにメジャー復帰した。右肩の張りを訴え、4月15日より故障者リスト入りしていた松坂は先発で5回を投げて5安打4失点。レッドソックスは3−5で敗れ、今季2敗目(0勝)を喫した。
 敗戦投手にはなったが、松坂は復調して戻ってきた。初回に投じた第1球目で早くも150キロ台の速球をみせると、2者連続三振を奪う上々の立ち上がりだった。2回、4番ゲーリー・シェフィールドに初球のストレートを叩かれ、ソロ本塁打を許したものの、3回までの投球数はわずかに35球。ストレートを主体とした投球はテンポが良かった。

 しかし、1−1の同点で迎えた4回、ヒットと四球で1死1、2塁のピンチを招き、5番デビッド・ライトにタイムリーを許す。このボールも初球の変化球。故障明けで投球数を制限されていたこともあって、やや勝負を急ぎすぎた。2死後、連続タイムリーを浴びて、この回3失点。レッドソックス打線はメッツのエース、ヨハン・サンタナから3点をあげたが及ばず、復帰戦での今季初勝利はならなかった。

 松坂の離脱で先発を1枚失っていたレッドソックスは現在、首位のトロント・ブルージェイズに0.5ゲーム差の2位。スタートダッシュの失敗を取り戻し、好位置につけている。そのため、松坂本人もマイナーで3試合登板し、じっくり調整することができた。その成果が、この日の力強いピッチングに表れていた。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のMVP右腕の巻き返しがこれから楽しみだ。