8日、韓国の仁川・ワールドカップ競技場でJリーグと韓国・Kリーグ選抜によるオールスターサッカーJOMO CUP 2009が行われた。前半14分にマルキーニョス(鹿島)がゴールネットを揺らし、J−ALLSTARSが先制。その後一進一退の攻防が続いたが、後半14分には李正秀(京都)がゴールを挙げJ−ALLSTARSが追加点。その後も2得点を奪ったJ−ALLSTARSが4−1で勝利し、昨年のリベンジを果たした。MVPには2点目を挙げた李が選ばれ、敢闘賞はチェ・ソングッが受賞した。

 韓国代表の李がMVP (仁川)
K−ALLSTARS 1−4 J−ALLSTARS
【得点】
[K] チェ・ソングッ(82分)
[J] マルキーニョス(14分)、李正秀(59分)、中村憲剛(72分)、ジュニーニョ(81分)
 JリーグのオールスターサッカーJOMO CUPが生まれ変わったのは昨年。それまでの東西対抗戦から日本のJリーグと韓国のKリーグの選抜チームが戦う新たな“日韓対決”として変貌を遂げた。昨年は日本の国立競技場で開催され、K−ALLSTARSが3−1でJ−ALLSTARSに完勝し、歴史的な試合をものにした。ホームでK−ALLSTARSに叩きのめされたJ−ALLSTARSが今年はリベンジを果たすことができるか注目された。

 試合は立ち上がりから、ホームのK−ALLSTARSが前線からプレッシャーをかけゴールに襲いかかる。対するJ−ALLSTARSは昨年、一昨年の得点王を配したツートップへ縦パスをいれ、試合を組み立てていく。

 先制点を奪ったのはJ−ALLSTARS。前半14分、センターサークル付近からドリブルで中央に持ち込んだ中村憲剛(川崎F)からのスルーパスをマルキーニョスが受け、左足でシュートを放つ。コースを狙ったシュートは韓国の守護神・イ・ウンジェ(水原三星)の右側をすり抜けゴールへ吸い込まれた。序盤はやや押され気味の展開だったが、敵地でJリーグ選抜が1点目を奪った。その後、日本の中盤4人が流動的にポジションチェンジし、Kリーグ選抜ゴールへ襲い掛かる。Jリーグ選抜が主導権を握ったまま、前半を1−0で折り返す。

 後半は両軍が持ち味を出し、お互いに攻撃の手を緩めない。最初にゴールを奪ったのは再びJリーグ選抜だった。コーナーキックのこぼれ球を投入されたばかりの野沢拓也(鹿島)がミドルシュート。ボールはゴール前の混戦に飛び込み、反応した李正秀が落ち着いてDFをかわし右足でゴールへ蹴りこんだ。昨年はK−ALLSTARSでJOMO CUPに出場していた李のゴールでJリーグ選抜がKリーグ選抜を突き放した。

 さらに後半27分、左サイドからのFKにDFラインとGKの間にうまく抜け出した中村憲が、絶妙なトラップから技ありのシュートを決め、決定的な3点目を奪う。仁川に詰め掛けた多くのKリーグサポーターはこのダメ押し点で静まり返ってしまった。その9分後にはジュニーニョ(川崎F)が追加点を奪い、J−ALLSTARSがリードを4点に広げた。

 K−ALLSTARSも反撃し、チェ・ソングッのPKで1点を返すものの、4−1で試合終了。Jリーグ選抜が大勝し、敵地で昨年の雪辱を晴らす格好となった。MVPには2点目を決めた李正秀、敢闘賞にはチェ・ソングッが選出された。

<J−ALLSTARSメンバー>

GK
楢崎正剛
→曽ケ端準(75分)
DF
岩政大樹
→槙野智章(83分)
李正秀
内田篤人
→駒野友一(46分)
ジウトン
MF
遠藤保仁
→野沢拓也(59分)
中村憲剛
→谷口博之(81分)
小笠原満男
→阿部勇樹(67分)
明神智和
FW
ジュニーニョ
マルキーニョス
→大久保嘉人(74分)