高知ファイティングドッグスは8日、ロッテ、阪神やニューヨーク・ヤンキースなどで活躍し、今季より米独立リーグで現役復帰していた伊良部秀輝投手の入団決定を発表した。10日に高知市内で本人も交えて記者会見を行う。メジャーリーグ経験のある日本人選手がリーグでプレーするのは、06年秋に徳島にスポット加入した多田野数人(元インディアンス、現北海道日本ハム)以来2人目。また40歳での入団はリーグ史上最高齢となる。伊良部にとっては5年ぶりの日本でのピッチングでNPB、MLB復帰を目指す。
 話題性、実績充分の右腕が四国にやってくる。NPBではロッテ時代の94年に最多勝のタイトルを獲得するなど、実働11シーズンで72勝(69敗11S)。93年に当時の日本球界最速となる球速158キロをマークし、清原和博(当時西武)らと名勝負を繰り広げた。96年オフにメジャーリーグ挑戦を希望し、騒動の末、翌年ヤンキース入り。98年から2年連続で2ケタ勝利を記録した。その後は故障もあって思うような成績を上げられなかったが、03年に日本に戻り、阪神で復活。13勝をあげて18年ぶりのリーグ優勝に貢献した。だが、翌年は1勝もあげられずに戦力外となり、現役を引退していた。

 球界ではほとんど忘れられた存在になっていた伊良部が突如、メディアを騒がせたのは今年の春だ。米独立リーグのゴールデン・ベースボール・リーグ、ロングビーチ・アーマダで5年ぶりに現役復帰。ここまでの成績は先発で9試合に登板し、5勝3敗、防御率3.49。球速も150キロ前後をマークするなど、ブランクを感じさせない投球をみせていた。

 伊良部サイドは同リーグが8月で公式戦が終わることから、更なるステップアップを目指し、移籍先を模索。阪神時代の後輩でもある藤川球児投手の兄、順一氏がGMを務める高知球団が7月より交渉を進めていた。
 
 米独立リーグでの投球が本物であれば、伊良部の入団は高知にとっては強力な助っ人になる。現在、高知は後期シーズンで4位と乗り切れていないが、上位を脅かす存在となるのは間違いない。そうでなくても日米通算106勝をあげた経験は選手たちの生きた教材だ。一方、他球団の選手たちにしてみれば、丸4年も現役から離れていた投手に簡単に抑えられるようでは上のレベルは望めない。果たして伊良部は高知でどんな結果を残すのか。ファン、選手を含めて、その一挙手一投足から目が離せない。 

◇8月8日(土)       
 大野、初本塁打&猛打賞(福岡1勝1敗、サーパス、909人)
福岡レッドワーブラーズ   8 = 004300001
香川オリーブガイナーズ  3 = 200000100
勝利投手 徳永(7勝6敗)
敗戦投手 松居(5勝2敗)
本塁打   (福)大野1号ソロ

 梶田、逆転打含む3打点(高知1勝1敗、高知、356人)
長崎セインツ          3 = 100000101
高知ファイティングドッグス 8 = 00300122×
勝利投手 山中(4勝5敗1S)
敗戦投手 藤岡(7勝3敗)
セーブ   伊代野(0勝1敗4S)
本塁打   (高)中村3号ソロ

 近平、7回途中1失点の好投(愛媛2勝、坊っちゃん、1,368人)
徳島インディゴソックス   1 = 000000100
愛媛マンダリンパイレーツ 3 = 01001100×
勝利投手 近平(7勝5敗)
敗戦投手 大川(1勝7敗)
セーブ   能登原(2勝3敗7S)

<順位表> 勝  負  分  勝率   差 
1.福岡   8  4  1  .667
2.長崎   6  4  1  .667  1.0  
2.香川   6  4  1  .667    0
4.高知   4  5  3  .444  1.5
5.愛媛   6  8  0  .429  0.5
6.徳島   3  8  2  .273  1.5

<雨天中止分の試合日程を追加>

 アイランドリーグは、雨天中止になった香川−長崎戦の代替試合を9月6日にアークバリアベースボールパーク志度で実施すると発表した。同日は既に同カードが組まれており、第1試合が10時開始のダブルヘッダーとなる。1枚のチケットで2試合が観戦可能。

<8月9日(日)の予定>
 雨天中止
愛媛−徳島(西条ひうち)
高知−長崎(東部)
香川−福岡(サーパス)