5年ぶりに現役復帰し、高知ファイティングドッグスに入団した伊良部秀輝投手が23日、高知球場での愛媛戦でリーグ戦初登板を果たした。日本では阪神時代の2004年6月以来、1898日ぶりの公式戦となった伊良部は制球に苦しみ、6四死球を与える内容。7回を投げて7安打3失点で降板した。試合は高知のリリーフ陣がリードを守れず、4−4の引き分け。伊良部に勝敗はつかなかった。
日本でもメジャーリーグでもカクテル光線に包まれてプレーしていた男が、復帰への第一歩を記したのは午前中のマウンドだった。ダブルヘッダーの第1試合ということもあり、試合開始は午前10時。注目の立ち上がりはヒットと送りバントで得点圏に走者を背負うが、後続を断って無失点に抑える。
しかし2点をリードしてもらった後の3回、先頭打者にヒットを許すと、次打者の際に牽制悪送球。ピンチが広がり、1死後、愛媛の2番・後安一宏にセンター前にはじき返され、1点を失う。さらには次打者のバント処理に手間取ってオールセーフ。この満塁の場面から4番・大島慎伍にレフトへの犠牲フライを打たれた。2−2。丸4年のブランクの影響か自らのミスで同点に追いつかれる。
その後も伊良部は毎回、四球で走者を塁上に出す苦しい内容が続いた。2点を勝ち越してもらった直後の6回には、四球をきっかけに2死2塁から7番・梶原有司にセンター前タイムリーを打たれて1点を返される。7回も四球と連打で満塁とされながら、なんとかゼロに抑えた。
悪いなりに要所を締める投球術は光ったものの、三振は7回でわずかに3つ。さすがに剛速球とフォークボールで打者を牛耳った往年の姿は影を潜めた。これが現状の伊良部の実力なのか、それとも本領を発揮するのはまだ先なのか。答えは次回登板に持ち越された。
◇8月23日(日)
後安、伊良部から2安打(高知1勝0敗2分、高知、1,072人)
愛媛マンダリンパイレーツ 4 = 002001010
高知ファイティングドッグス 4 = 200020000 (9回引き分け)
梶田、2安打3打点(高知2勝0敗2分、高知、1,207人)
愛媛マンダリンパイレーツ 6 = 000000213
高知ファイティングドッグス 8 = 00004040×
勝利投手 吉川(8勝5敗)
敗戦投手 高木(0勝5敗)
セーブ 伊代野(0勝2敗7S)
本塁打 (愛)大島6号ソロ
徳永、8回1失点の好投(福岡2勝3敗、鳥栖、585人)
香川オリーブガイナーズ 1 = 000000010
福岡レッドワーブラーズ 2 = 20000000×
勝利投手 徳永(8勝6敗)
敗戦投手 佐藤(0勝1敗)
セーブ 角野(0勝3敗14S)
本塁打 (福)中村7号ソロ
末次、2発含む4安打(長崎4勝1敗2分、佐世保、435人)
徳島インディゴソックス 0 = 000000000
長崎セインツ 9 = 01023300×
勝利投手 石田(4勝1敗2S)
敗戦投手 金子(3勝2敗)
本塁打 (長)末次12号ソロ、13号2ラン、安田3号3ラン
<順位表> 勝 負 分 勝率 差
1.長崎 12 7 3 .647
2.香川 11 7 2 .611 0.5
3.高知 10 8 5 .556 1.0
4.福岡 10 9 1 .526 0.5
5.徳島 7 11 3 .388 2.5
6.愛媛 6 14 2 .300 2.0
<8月24日(月)の予定> ( )内は予告先発
鳥栖市民球場 福岡(大澤)−徳島(平野) 12時
鳥栖市民球場 福岡(西村拓)−徳島(大川) 第1試合終了30分後