プロ野球が開幕して、1カ月。我が古巣のカープは最下位と苦しんでいます。前田健太、黒田博樹らピッチャー陣は頑張っていますが、ブラッド・エルドレッド不在の打線が機能していません。

 今季はロースコアのゲームが多く、僅差の展開が続いています。上位は混戦で、まだまだ諦める位置ではありません。ピッチャーが粘り強く投げ続け、打線が爆発していけば、白星は増えていくはずです。

 カギを握るのは、このところ4番に座っている新井貴浩でしょう。新外国人のネイト・シアーホルツが力を発揮できず、2軍落ちした今、打線の軸となるのは新井しかいません。

 ここまでの成績をみると、打率.246はともかく、本塁打0は寂しい数字です。彼は僕の打撃コーチ時代に入団した選手ですが、当時から良きムードーメーカーでした。

 彼が打つことで打線もつながりますし、年下の選手も乗っていけるはずです。まず新井には早く一発を放って、チームの雰囲気を変えて欲しいと願っています。

 我らがガイナーズは開幕は連敗スタートだったものの、盛り返して6勝4敗1分(4月末現在)と勝ち越しています。新外国人のドリュー・ネイラー、中日から派遣された川崎貴弘と投手の軸ができました。

 打線も新人の赤松幸輔が打率4割超でリーグトップ。同じくルーキーの松澤裕介も打率3割をマークし、いい刺激を与えています。

 NPBもアイランドリーグも、5月はGWの連戦に突入しています。ここからが本当の勝負と言っていいでしょう。とにかく連敗してズルズルいくことがないよう、限られたメンバーをやりくりして、戦っていきたいと思います。

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