2週連続で続いたアウェーゲームは、いずれも1-1の引き分け。これで公式戦は8試合連続未勝利です。僕が加入してから1度も勝てない状況が続いています。
(写真:有名なブルース・リーの銅像前で)

 ケガ人も出ており、決してチーム状態は良くありません。前節でFW吉武剛が負傷交代し、サウスチャイナ戦の出場は微妙な状況です。またセンターバックの選手も故障しています。

 最下位との勝ち点はわずかに3差。ただ、上位を見ても4位までの勝ち点差は4しかありません。下を向くのではなく、次の試合に向けてしっかり準備していくことが大切だと思っています。

 30日はホームに首位を走るサウス・チャイナを迎えての試合です。強敵とはいえ、香港リーグは各クラブの実力差はそれほどでもありません。クラブの悪い流れを一変させるには、かえって申し分ない相手と言えるでしょう。

 海外は食事面で苦労することもありますが、香港は日本の食材も多く売られており、その点は非常に助かっています。値段も高くないのもありがたい点です。

 ひとつだけ厄介な部分があるとしたら、湿度でしょうか。3月に入り、気温の上昇とともに、湿度が高い状態
が続いています。曇った日が多く、湿度は90%以上。ヨーロッパなどは逆に空気が乾燥していましたから、ここまで多湿な地域でサッカーをするのは初めてかもしれません。

 嫁さんは肌がうるおっていいと話していますが(笑)、体内の水分がどんどん失われるため、気をつけないと筋肉系のトラブルが発生します。僕も前々節のレンジャーズ戦前は少しハムストリングに張りが出て、スタメンを外れていました。

 せっかく香港まで来て、ケガをするのは一番避けたいところ。水分補給をこまめにし、練習後のアイシングやケアは入念にやっています。

 僕にとっても、クラブにとっても、今はきっかけをつかむプレーや試合が必要です。首位相手にチームが一丸となることで、何かが変わればいいなと感じています。

 もちろん、それを待っているだけでは何も変わりません。自分たちから積極に動き、貪欲にプレーすることでつかみとる姿勢が求められます。

 日本で、そして現地で応援していただいているサポーターのためにも、チームを勝利に導く働きをする。そのことだけに集中して次の試合のピッチに立ちたいと思っています。

(この連載は毎月第2、4木曜更新です)
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