前節(7日)の湘南ベルマーレ戦は0-0。勝ち点3は持って帰れませんでした。ただ、上位の湘南相手にアウェーで内容のあるゲームができたことは一歩前進です。


 これで3カ月ぶりに勝利したファジアーノ岡山戦からジェフユナイテッド千葉、湘南と3試合連続の勝ち点です。愛媛は若い選手が多く、良くも悪くもひとつのきっかけでチームが大きく変わります。


 岡山戦で1つ勝ったことでチーム全体が自信を取り戻してきました。スタメンもサブメンバーもいい流れで試合に入っています。これを結果につなげ、シーズンを締めくくりたいですね。


 僕自身も点が獲れそうな雰囲気は徐々に高まってきています。前々節(9月30日)の千葉戦では、残り5分で途中出場した僕に対してクロスやロングボールを集めるという作戦を他の選手たちが徹底していました。


 ゴールには至らなかったものの、前線でつぶれることでセカンドボールを拾う場面も増え、最終的には有田(光希)の劇的な同点弾につながりました。チームとしても僕としても戦術がはっきりしてプレーしやすくなっています。


 これまでの試合では僕がピッチに入っても、なかなかボールが出てこず、正直、歯がゆい思いがありました。8月末の岐阜戦では残り時間が少ないにもかかわらず、ボールをゴール前に運ぼうという動きが少なくスコアレスドロー。僕自身も「絶対、ボールが来る」との100%の確信が持てず、思いきった動き出しができませんでした。


「フクさんが入った時は、どんどんボールを入れよう」

岐阜戦後のミーティングではそんな声が選手たちからも上がっていました。僕も思うところがあったので意見を言い、以降はチームとしてのやり方が明確になってきています。


 これを徹底していけばチャンスがもっと増えるでしょうし、ゴールシーンも遠くない時期に訪れると信じています。湘南戦でもピッチに立てば仕事ができると感じていましたから出番がなかったのは残念です。この思いを次節のホームゲーム(14日、ガイナーレ鳥取)にぶつけたいと思っています。


 今回、試合には出られませんでしたが、湘南はいつもきれいにピッチが整備され、非常にプレーしやすいスタジアムです。前節の試合はちょうど朝まで雨が降っていたこともあり、ピッチ状態は最高。ボール回しに全くストレスがかかりませんでした。


 今年から僕はスパイクをミズノの「モレリアNEO」に変えました。これは今まで履いた中でもピカイチと言っていいでしょう。もう他のスパイクは履けないくらい気に入っています。


 何といっても手でつかむように地面やボールがピタッと吸いつくところがいいですね。試作段階で担当者の方とお話した際、僕がこだわったのはフィット感。履いた感覚を忘れてしまうようなスパイクが一番の理想です。


 海外でも僕はスパイクは日本から持参したものを使っていました。海外で履いていたのは今とは違って取替式のスパイク。海外は試合も練習も天然芝ですからピッチや天候に合わせてポイントを取り替えていました。


 当然、壊れてもすぐに新しいスパイクを用意するわけにはいきません。ですから、使用後はしっかりケアをして1足を大事に使っていました。おかげで試合用のスパイクは5年くらい持ちましたね。日本に帰ってからも雨の試合では、そのスパイクを履いていました。


 他の選手とは違って、僕はフィット感以外ではあまりパーツにはこだわらないタイプです。それでも、このNEOはまさに素足で走り、蹴っているような感じでプレーできます。早くこのスパイクでゴールを決めたいものです。


 早いもので今季も残り5試合とカウントダウンに入ってきました。この5試合で必ず点を獲る――そのことを皆さんには、ぜひお約束したいと思っています。14日の鳥取戦でも引き続きの応援、よろしくお願いします。


(この連載は毎月第2、4木曜更新です)


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