愛媛FCのFW福田健二選手が、開幕節のファジアーノ岡山戦に続き、第2節のザスパ草津戦も出場できないことになった。選手登録に必要な国際移籍証明書(ITC)を10日までに入手できなかったため。今後の発行見通しも立っておらず、長期にわたって出場できない可能性も出てきた。
 福田は前所属のギリシャ2部リーグ、イオニコスから給与が支払われなかったため、昨年9月に国際サッカー連盟(FIFA)を介して契約解除を通告。11月に故郷のクラブである愛媛への加入を決めていた。しかし、イオニコス側は6月まで契約が有効と主張し、ギリシャサッカー協会もITCを発行しない状態が続いている。

 愛媛側は日本サッカー協会を通じて、FIFAに仮ITCを申請しているが、こちらも返答がない状態だという。福田が欠場した開幕戦は昨季最下位の岡山に0−1と零封負け。ピッチコンディションや天候が悪かったとはいえ、課題の決定力不足を露呈した。地元出身のストライカーとして愛媛での認知度も高いだけに、戦力面、営業面での影響は甚大だ。このまま出場できない状況が長く続けば、フロントにも厳しい声が集まることになる。

 福田は携帯サイト『二宮清純.com』内の連載「さすらいのgoleador」にて、「今も、多くの人が僕のために動いてくれています。僕はいつでも試合に出られるよう準備をしています。開幕戦で僕のプレーを楽しみにしてくださっていたサポーターの方々のためにも、一日も早く問題が解決してピッチに立てるよう、問題が解決することを願っています」と今の心境を綴っている。規則とはいえ、世界で戦ってきた男が雄姿をみせられないのは、愛媛のみならず、日本のサッカーにとって損失だ。早期決着を望みたい。