四国アイランドリーグplusとルートインBCリーグは今週末からプレーオフの戦いに突入する。
 アイランドリーグは前期優勝の香川オリーブガイナーズと、後期を制した愛媛マンダリンパイレーツによるリーグチャンピオンシップ(3戦先勝制)だ。BCリーグはFUTURE-Eastの地区チャンピオンシップ(2戦先勝制)で前期覇者・新潟アルビレックスBCに、参入1年目で後期優勝を収めた福島ホープスが激突する。ADVANCE-Westでは前期を勝った福井ミラクルエレファンツに、後期制覇の富山GRNサンダーバーズが対戦。それぞれの勝者が3戦先勝制のリーグチャンピオンシップに進出する。最終決戦に臨む6チームを紹介する。
【BCリーグ】

 新潟は前期を独走で制し、8年連続のプレーオフ進出だ。チーム防御率3.15、チーム打率.278はともにリーグトップ。投打ともに高いレベルを誇る。投の中心は13勝で最多勝を獲得した間曽晃平。8勝をあげている中西啓太も防御率1.60でリーグ1位と安定感がある。打線は首位打者確定(.362)の平野信也、稲葉大樹の両兼任コーチが3割以上の打率で引っ張る。また45盗塁をマークした野呂大樹らで機動力も使える。

 福島は前期8勝25敗4分の断トツ最下位から巻き返して後期優勝を果たした。打線は、元東京ヤクルトの貴規(.326)、8本塁打を放った岡下大将(.302)、富山から移籍した生島大輔(.310)と3割バッターが並ぶ。7月に加入した高橋祥も中軸に座わり、厚みが増した。投手陣は7勝の高塩将樹、6勝の山岸大輝が軸。リードして元NPBの真田裕貴兼任コーチ、抑えの栗山賢につなぎたい。途中加入して3勝をあげ、巨人と育成契約を結んだ助っ人カルロス・ペレスが抜けた影響がどう出るか。

 福井は前期優勝、後期も2位とシーズン通じてコンスタントに勝ち星をあげてきた。72試合でリーグトップの115盗塁と積極的な走塁が光る。加えて打率.320の中溝雄也、11本塁打、54打点のジョニー・セリスの中軸も強力だ。投手は10勝の藤岡雅俊がエース。後期は右腕の佐々木勝一をクローザーに回して8セーブをあげるなど、チーム力を高めて初の地区チャンピオンシップ突破を目指す。

 前期は最下位だった富山を変えたのは、6月に現役復帰して加入したタフィ・ローズ兼任コーチだ。41試合で打率.315、5本塁打と結果を残し、元阪神の野原祐也兼任コーチとともに打線の核となった。投手陣では先発に転向した左腕の佐藤康平が9勝をマーク。チーム防御率4.73はリーグワーストと投手力に不安はあるが、打線でカバーし、年間優勝した2008年以来のリーグチャンピオンシップ進出を狙う。

<チャンピオンシップ概要>

【試合日程】
FUTURE-East
9月18日(金) 第1戦 新潟−福島 みどりと森の運動公園野球場 18時
9月19日(土) 第2戦 福島−新潟 福島県営あづま球場 19時
9月20日(日) 第3戦 新潟−福島 三条パール金属スタジアム 13時
※第1戦が成立し、第2戦が雨天などで不成立の場合、第3戦は福島県内球場で実施。
※雨天中止または引き分けにより、決着がつかなかった場合、予備日程で試合を行う(9月21日)。

ADVANCE-West
9月18日(金) 第1戦 福井−富山 福井フェニックススタジアム 18時
9月19日(土) 第2戦 富山−福井 高岡西部総合公園野球場 18時30分
9月20日(日) 第3戦 福井−富山 三国運動公園野球場 13時
※第1戦が成立し、第2戦が雨天などで不成立の場合、第3戦は高岡西部総合公園野球場で18時30分から実施。
※雨天中止または引き分けにより、決着がつかなかった場合、予備日程で試合を行う(9月21日)。

リーグチャンピオンシップ
9月22日(火) 第1戦 ADVANCE-West優勝チームホーム
9月23日(水) 第2戦 ADVANCE-West優勝チームホーム
9月25日(金) 第3戦 FUTURE-East優勝チームホーム
9月26日(土) 第4戦 FUTURE-East優勝チームホーム
9月27日(日) 第5戦 FUTURE-East優勝チームホーム
※9月24日、28日、29日に予備日を設定。

【アイランドリーグ】

 前期を独走で勝ち抜いた香川は攻撃力の高いチームだ。チーム打率.258、262得点はいずれもリーグトップ。首位打者と盗塁王の2冠に輝きそうな大木貴将が打線を牽引し、クリーンアップにはともに2ケタ本塁打を放った中川竜也(12本)、松澤裕介(10本)が控える。前期MVPで9本塁打の赤松幸輔、原口翔もおり、下位まで気が抜けない。投手陣は前期優勝の立役者となったドリュー・ネイラーが中日に移籍して後期は苦戦した。中日から派遣された川崎貴弘を軸に、田村雅樹、松本直晃の勝ちパターンにいかに持ちこめるかがポイントだ。

 対する後期優勝の愛媛は投のチーム。防御率0.74の正田樹、9勝をあげて勝ち星トップの小林憲幸の元NPB2枚看板を攻略するのは容易ではない。3番手の東風平光一も防御率1点台と盤石だ。後期5勝を稼いだ伴和馬、元広島のウィルフィレーセル・ゲレロ、新人ながら抑えを務める阿部直晃と力のあるメンバーが揃っている。前期は貧打に泣いたが、1番の高田泰輔、中軸のザック・コルビーが後期は復調してきた。少ないチャンスをモノにして、四国4球団では唯一獲得できていない年間優勝を勝ち取る。

<チャンピオンシップ概要>

【試合日程】
9月20日(日) 第1戦 香川−愛媛 レクザムスタジアム 18時
9月21日(月) 第2戦 香川−愛媛 四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀 18時
9月25日(金) 第3戦 愛媛−香川 坊っちゃんスタジアム 18時
9月26日(土) 第4戦 愛媛−香川 坊っちゃんスタジアム 18時
9月27日(日) 第5戦 愛媛−香川 坊っちゃんスタジアム 18時
※9月22日に四国コカ・コーラボトリングスタジアム丸亀、23日にレクザムスタジアム、28日、29日に坊っちゃんスタジアムで予備日を設定。

【BCリーグ】

◇後期
 三ツ間、最終戦締めて20セーブ到達(武蔵5勝3敗1分、熊谷、384人)
群馬ダイヤモンドペガサス  6 = 110300100
武蔵ヒートベアーズ      9 = 14000202×
勝利投手 篠田(12勝5敗)
敗戦投手 ラミレス(0勝1敗)
セーブ   三ツ間(1勝4敗20S)
本塁打  (群)高橋1号2ラン

 7投手の継投で逃げ切り(石川5勝4敗、長野県営、266人)
石川ミリオンスターズ     5 = 032000000
信濃グランセローズ      3 = 010001010
勝利投手 上條(2勝5敗)
敗戦投手 齋藤(3勝4敗)
セーブ   西村(2勝0敗11S)
本塁打  (石)坂口3号3ラン

<順位表> ※全日程終了
FUTURE-East
        勝  負  分  勝率   差
1.福島  20 13  3  .606  優勝  
2.新潟  19 17  0  .528  2.5
3.群馬  15 18  3  .455  2.5
4.武蔵  14 17  5  .452   0

ADVANCE-West
        勝  負  分  勝率   差
1.富山  18 12  5  .600  優勝
2.福井  17 12  6  .586  0.5
3.石川  15 19  1  .441  4.5
4.信濃  11 20  4  .355  2.5

【アイランドリーグ】

◇後期
 対ソ5連勝もソフトバンク杯は香川に(愛媛4勝、雁の巣、50人)
愛媛マンダリンパイレーツ 4 = 002002
福岡ソフトバンク(3軍)   0 = 000000(6回終了降雨コールド)
勝利投手 伴(6勝2敗)
敗戦投手 石川
本塁打  (愛)コルビー4号2ラン

 代打・大城、サヨナラ打(高知5勝5敗、高知、945人)
徳島インディゴソックス   1 = 000001000
高知ファイティングドッグス 2 = 001000001×
勝利投手 ジェイソン(2勝4敗7S)
敗戦投手 山藤(5勝4敗)

<順位表> 勝  負  分  勝率   差  残
1.愛媛  23  8  2  .742  優勝  1
2.徳島  16 14  3  .533  6.5  1
3.高知  13 20  0  .394  4.5  1
4.香川  10 17  6  .370    0  1