暑い夏も過ぎ去り、金木犀の甘い香りが漂う季節になりました。今の時期に外を歩くと、ふとした瞬間に秋の到来を感じます。季節の変わり目を感じるタイミングは人それぞれだと思います。私が一番最初にそれを感じる瞬間は、洋服に愛犬の毛が付くようになった時です。

 我が家には、一緒に暮らし始めて今年で10年目になるコーギーがいます。コーギーの説明をする時に、短足・胴長・尻尾がない犬と言えば大体通じる特徴的な犬種です。我が家の犬は、毛が伸びてきたら自然と抜けていく毛質であるため、人間のように毎月カットをしなければならない犬と比べると、お手入れが比較的楽な方ではあります。その代わりに年2回、大量に毛が抜け落ちる時期があるんです。その大変な期間が、冬から春に変わる時と夏から秋に変わる時。つまり、丁度今頃なのです。

 毛が生え変わる期間は、毎日ブラッシングをしていても家中は抜け毛だらけになります。先日、友達と遊ぶ時に紺色の洋服を着て出掛けました。外出する前にガムテープで毛を取ったのにもかかわらず、つり革を掴んだ時に自分の右腕をみて驚きました。出掛ける前に付いていなかったはずなのに、何本もの抜け毛が付いていたのです。この期間は、毛が目立ちやすい紺や黒など暗色の洋服を着る時は気をつけなければなりません。

 11月に入れば冬の毛への生え変わりが終わり、抜け毛がなくなります。つまり、洋服に毛がつくようになれば秋の始まり。洋服に毛がつかなくなれば冬の始まり。このように、私は愛犬の抜け毛で季節の変化を判断しているのです。

 近頃は、ぐっと気温も下がり半袖で外出すると寒いため、タンスの中身を冬服に入れ替えなければと思いつつ、未だに夏服がタンスを占領しています。愛犬の衣替えが終わる前に、そろそろ私も衣替えに取り掛かろうと思います。

(スタッフA)


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