先日、当サイト『この人と飲みたい』の対談にY.Sさんと共に編集長に同行して来ました。今回の対談相手は、元バドミントン選手の陣内貴美子さん。取材場所は、陣内さんの夫である元プロ野球選手の金石昭人さんが経営する鉄板焼き屋さんで行いました。

 編集長と陣内さんは旧知の仲ということもあり、対談は盛り上がって進んでいきました。途中、当日いらっしゃった金石さんも交えてのトークになり、広島ファンである編集長も野球少年のように目を輝かせていました。

 その席で編集長から、私らスタッフに「子供の頃に憧れた野球選手は誰だ?」という話になりました。Y.Sさんは「清原(和博)さんですね」と答えました。私も自分の小さい頃を思い出すと、阪神ファンだったのですが、あの頃は万年最下位の暗黒期。頭に思い浮かんだのは、黄金期を迎えていた西武でした。

「私は秋山さんですね」。走攻守三拍子揃った秋山幸二さんは、とてもカッコ良く映りました。ホームランを打った後に、バク転をする姿も華やかな印象を覚えました。

 しかし、正面にいた金石さんがドスの効いた声で「その秋山に日本シリーズでホームランを打たれて、バク転されたピッチャーは誰やと思う?」と聞いてきました。

その瞬間、“まさか!”と、頭の中は真っ白になりました。あたふたしていると、隣に座っていた陣内さんが「目の前に座っている人だよ」とボソリ。これは“やってしまった!”と思い、慌てて「いや、秋山さんは好きじゃないです! 全然好きじゃないです!」と掌を返すように前言を撤回しました。窮地は脱したかに思われたのですが……。

 すると、隣から陣内さんが「秋山さんは私の出身の八代市の先輩なんだよね」とチクリ。墓穴に次ぐ墓穴を掘ったのでした。広島風お好み焼きや鉄鍋餃子など、熱々で美味しい料理に囲まれながら、ひとり冷や汗をかいた秋の夜でした。

(スタッフT.S)
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