大阪の“驚胃”
大阪に出張した際の出来事。
「大阪だから、昼メシはお好み焼きにしようか!」
「いいですね。僕もそう思っていたんですよ」
Iとともに駅前の小さなお好み焼き屋に入った。
「せっかくだから、この店の名物を全部食べましょう」とI。
「いいけど、時間がないぞ。30分後には電車に乗らないといけないからな」
「ねぇちゃん、注文頼むわ」
郷に入りては郷に従えとばかりに、にわか大阪弁で、どう見ても60歳を超えていると思われる女将に注文するI。
「ええと、お好み焼きはミックスをダブルね。焼きソバも旨そうやなァ。イカタコ入りをひとつとオムそばをひとつ。あと何が旨いの? とん平焼き? じゃあ、それも二人前もらおうか」
舌なめずりしながら、よどみなく注文するI。
10分もすると、鉄板の上には、山のような粉モノとソバが……。腕まくりをして、次々に平らげるI。「オレ、もうお腹いっぱいだから、後は頼むわ」と私はここでギブアップ。ここからはIの独壇場だった。
残された山盛りのお好み焼きや焼きソバ、とん平焼きを次々に平らげ、時計を見ると20分経過。私が代金を払おうとするとIは言った。
「ねぇちゃん、おいしかった! あとちょっと時間があるから、海鮮チヂミも2人前追加ね」
タイムアップぎりぎりで、汗をしたたらせながら牛のような胃袋に粉モノかき込むI。満足そうに席を立つなり、こう言い放った。
「まぁ、今日はこのくらいにしておいたろうか!」
(編集長N)