缶コーヒーブランド「ジョージア」は、今シーズンよりプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“チームの勝利のために貢献した素晴らしいプレー”に贈られる「ジョージア魂」賞を創設しています。このたび、第12回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は巨人・古城茂幸内野手が9月7日(対横浜戦)にみせた意地の反撃打&同点弾へ賞が贈られます。

(写真:序盤に犯した2つのエラーを打撃で挽回)
 今回の「ジョージア魂」賞は、9月3日から16日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、桑田真澄氏(元巨人)、柳本元晴氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。古城選手のプレーには、総投票数63,567票中、最多の13,623票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「野球探偵007」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した東京ヤクルト・飯原誉士外野手(9月7日、自身初のサヨナラ本塁打)のコラムを特別に掲載します。

 東京ヤクルト・飯原誉士「怪童の教え」

 決して強振したわけではないのに、打球はグンと伸びた。
 9月7日、神宮球場での広島戦。9回裏、5−5の同点。東京ヤクルト・飯原誉士の一振りはバックスクリーンに飛び込むホームランとなった。人生初のサヨナラアーチだった。
(写真:神宮では登場曲に合わせた「ヤッシー」コールがすっかり定着)

 試合前、打撃練習をしていた彼にアドバイスを送る男の姿があった。かつて“怪童”と呼ばれた強打者・中西太だ。現役時代は主砲として西鉄黄金期を支え、指導者になってからは若松勉、掛布雅之、岩村明憲ら好打者を育て上げた。77歳になった今も、球場にフラリと現れては若手の指導に汗を流す。

「レギュラーになって良かったな。おめでとう」
 中西は、孫ほど歳の離れた飯原に声をかけた。そして、こう語りかけた。
「でも構えにこだわりすぎて、下半身と上半身の連動がおろそかになっていないか」

 中西の打撃理論でもっとも重要なのは、両太ももの内転筋を使うことである。ここにしっかりと力をため、腰の回転でボールをとらえた瞬間、それを一気に爆発させる。
「正しくボールをつかまえれば、腕の力に頼らなくても飛距離は出る」
 それが名伯楽の口ぐせである。飯原の一発は、まさにその教えを体現したものだった。

 大学・社会人ドラフト5巡目のプロ入りながら、当初から素質は折り紙つきだった。
「足もあるし、肩もいい。バッティングもいい」
 1年目から当時の監督・古田敦也に抜擢され、開幕1軍入りを果たした。しかし、4年目の昨季まで、なかなかレギュラーをつかめそうでつかめきれなかった。その理由は古田曰く「ちょっと抜けてるところがある」。今年も6月の試合でタッチアップの判断を誤り、小川淳司監督代行から懲罰交代を命じられている。

 だが、その後はほとんどの試合でスタメンに名を連ね、ここまで自己最多の15本塁打。19もの借金を返済したチームでクリーンアップの一角として大きく貢献した。入団時の2軍監督だった小川の下、「今度こそレギュラー」との思いがあるのだろう。

「まだまだ変化球に泳がされている。パンチ力は増したけど、確率を上げるのがこれからの課題やね」
 中西はそう語っている。

<飯原誉士(いいはら・やすし)プロフィール>
1983年4月26日、栃木県出身。県立小山高から白鵬大を経て、06年に大学生・社会人ドラフト5巡目で東京ヤクルトに入団。俊足、強肩を買われ、1年目の開幕から1軍を経験。2年目には外野のみならず三塁、遊撃も守った。昨季はガイエルにライトのポジションを奪われて出場機会が減少したが、今シーズンは途中から小川淳司監督代行に抜擢され、チームの中軸を任されている。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した古城茂幸内野手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 今回で4月から行ってきた「ジョージア魂」賞の受賞12プレーすべてが出そろいました。この中からファン投票で選ばれた1プレーを年間大賞として表彰します。投票は16日15時から。ぜひ参加してみてください。

<「ジョージア魂」賞 年間大賞ノミネートプレー>

第1回  阪神・城島健司捕手 サヨナラ本塁打
第2回  巨人・越智大祐投手 「投」だけでなく「打」でも活躍
第3回  東京ヤクルト・中澤雅人投手 初完封、打っても3安打
第4回  北海道日本ハム・ダルビッシュ有投手 エース対決、156球の熱投
第5回  東京ヤクルト・相川亮二捕手 交流戦初勝利へ渾身のブロック
第6回  中日・和田一浩外野手 起死回生の同点3ラン
第7回  阪神・浅井良外野手 懸命の背走とジャンプしての好捕
第8回  横浜・ターメル・スレッジ外野手 必死のダイビングキャッチ
第9回  東北楽天・山武司内野手 エースを打ち砕くベテランの一発
第10回 中日・山本昌投手 今季初登板初勝利
第11回 広島・天谷宗一郎外野手 同僚に続くスーパーキャッチ
第12回 巨人・古城茂幸内野手 汚名返上の反撃打&同点弾

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