◇3月5日 ニンジニアスタジアム 6,230人
愛媛FC 2−0 コンサドーレ札幌
[愛媛] ジョジマール(16分)、赤井秀一(56分)
期待の新加入・齋藤学がMVP級の働きをみせ、愛媛が2011シーズンを好発進した。今季、横浜FMから期限付き移籍でやってきた20歳は、立ち上がりから持ち前のスピードで相手ゴールに襲い掛かる。
前半16分には最終ラインからのフィードボールに素早く抜け出した。相手DFを2人引き連れてドリブルをみせると、右から駆け上がったジョジマールへタイミングよくボールを送る。フリーでこれを受けたFWジョジマールは冷静に左足でゴールネットを揺らし、愛媛に今季初得点が記録された。
後半に入っても齋藤の勢いは衰えず、相手陣内に侵入し、チャンスを演出する。待望の追加点も彼の切り込みがきっかけだ。11分、左サイドに攻め込んだ齋藤からゴール前中央のジョジマールを経由してボールがMF赤井秀一へ渡る。そこへDF関根永悟がオーバーラップ。相手DF陣がどちらをケアすべきか迷っているスキに、赤井は切り返してシュートを放つ。孤を描いたボールはすっぽりとゴールに収まった。
昨季のセンターバックが2人とも抜け、不安視された守備も粘り強さをみせた。特に後半、パワープレーに転じた相手に何度かピンチを迎えたものの、ゴールは割らせなかった。「機敏な動きと状況に合わせたポジショニングができていた」とバルバリッチ監督もこの日の選手たちの動きを高く評価。実際にプレーした選手たちは「ゼロで抑えられたことが良かった」と自信を得たようだ。
ただ、開幕戦だけにお互いの完成度は低く、札幌は攻守ともに愛媛へのプレッシャーが弱かった点は差し引いて考えるべきだろう。「もう2、3回チャンスで決めていれば、ラクに終われた」との指揮官の指摘は誰もが感じた部分だ。チームの大黒柱である福田も「自信が過信にならないように」と気を引き締める。開幕戦での快勝を本物にすべく、次節は草津に乗り込む。
<両チームメンバー>
愛媛FC
GK 1 川北裕介
DF 13 関根永悟
18 池田昇平
28 高杉亮太
14 三上卓哉
MF 6 田森大己
19 越智亮介 → 4 渡邊一仁(65分)
16 赤井秀一
10 杉浦恭平
FW 27 齋藤学 → 11 石井謙伍(84分)
9 ジョジマール → 24 福田健二(88分)
コンサドーレ札幌
GK 16 李昊乗
DF 29 西村卓朗 → 3 チアゴ(73分)
23 山下達也
4 河合竜二
6 岩沼俊介
MF 5 ブルーノ
18 芳賀博信
8 砂川誠
10 宮澤裕樹 → FW 24 横野純貴(60分)
7 高木純平
FW 13 内村圭宏 → 32 近藤祐介(78分)