15日、bjリーグは21日に行われるドラフト会議とエキスパンション・ドラフトに向けて、既存8チームのプロテクト対象選手33名を発表した。富山との契約により1名しかプロテクトができない王者・大阪はSF波多野を選択。高松、新潟、大分、埼玉は基準値を超える選手数をプロテクトした。超過分だけドラフト会議での指名順番が後退する。今季から新規参入する2チーム(福岡、沖縄)は、今回プロテクトされなかった選手をエキスパンション・ドラフトで指名できる。
(写真:大阪にプロテクトされた波多野)


 大阪が唯一のプロテクト対象選手として選んだ波多野は、リーグ屈指の日本人インサイドプレーヤー。2年目の昨季は増量し、体つきはさらにたくましさを増した。同レギュラーシーズンでは日本人最多の199リバウンドを記録。大阪の天日HCが「去年と比べて、10キロぐらいは増量したと思うが、スピードは全く落ちていない。あいかわらずリバウンドはとってくれる。今では、彼なしのチームは考えられない」と大きく評価するなど、リーグ2連覇には欠かせなかった存在だ。

 ただ、富山との契約で波多野1名しかプロテクトできなかった点が大阪にとっては苦しい。昨季の中心選手であるPG城宝やPG宍戸はエキスパンション・ドラフトで新規参入チームに移る可能性が高い。ドラフトでの1巡目指名権を富山に譲渡していることもあり、3連覇を狙う今季は戦力ダウンを強いられることになりそうだ。

 新しい選手を獲得するか、既存の選手の連係を深めるか。大阪以外の7チームからは、ドラフトに向けての戦略の違いが見えた。昨季プレーオフに進出した上位3チームは既存選手の保護に専念。大分にいたっては基準値を6名も上回る8名のプロテクトを行った。

 一方、新選手獲得に強い意欲を見せたのは6位・埼玉を除く昨季の下位3チームだ。5位・仙台はアシスト部門3位のPG日下を含む2名、7位・富山は司令塔のPG呉屋ら3名、最下位の東京はベスト5に選出された青木を含む2名という基準値内でのプロテクトにとどめた。

 ドラフト会議では、合同トライアウトの選考に参加した選手だけでなく、アーリー・チャレンジ制度を適用して昨季のbjリーグに参加した選手も指名の対象となる。特に昨季のプレーオフ・ファイナルのコートに立ち、中心選手として活躍したPG中川(高松)、SG仲村(大阪)の動向は今季のリーグ戦の行方に大きく関わりそうだ。

<プロテクト対象選手33名>
(プロテクトの基準値は過去2シーズンのプレーオフ進出状況を基に決定)

【大阪エヴェッサ】 (06-07シーズン1位)
◇1名(基準値1名)
※昨季のSG仲村直人のトレードで富山に1巡目指名権を渡しているため、ドラフトでは2巡目から指名開始

●SF波多野和也
1982年4月19日、ブラジル出身
192センチ、92キロ

【高松ファイブアローズ】 (同2位)
◇6名(基準値2名)
※ドラフトでは5巡目から指名開始

●PG喜多誠
1978年2月15日、奈良県出身
169センチ、66キロ

●SG竹田智史
1980年5月21日、高知県出身
185センチ、72キロ

●PF石田晃章
1983年4月28日、東京都出身
196センチ、94キロ

●SG城間修平
1983年1月16日、沖縄県出身
189センチ、88キロ

●SG岡田優
1983年7月4日、滋賀県出身
184センチ、70キロ
(写真:リーグ屈指の日本人シューター岡田)

●SG菊池宏之
1983年12月13日、兵庫県出身
191センチ、83キロ

【大分ヒートデビルズ】 (同3位)
◇8名(基準値2名)
※ドラフトでは7巡目から指名開始

●G三友康平
1980年3月19日、福岡県出身
179センチ、67キロ
(写真:昨季、中心選手としてチームの3位入賞に貢献した三友)

●PG鈴木裕紀
1977年5月27日、神奈川県出身
181センチ、70キロ

●G/F島袋脩
1982年6月21日、沖縄県出身
187センチ、75キロ

●PG水町亮介
1981年9月10日、佐賀県出身
185センチ、81キロ

●CF小川忠晴
1969年12月20日、山口県出身
194センチ、94キロ

●PG与那嶺翼
1983年5月13日、沖縄県出身
173センチ、67キロ

●F青木勇人
1974年1月29日、神奈川県出身
193センチ、91キロ

●SG佐藤博紀
1982年1月30日、千葉県出身
185センチ、78キロ

【新潟アルビレックスBB】 (同4位)
◇6名(基準値1名)
※ドラフトでは6巡目から指名開始

●PG長谷川誠
1971年4月2日、秋田県出身
186センチ、85キロ

●SG小菅直人
1982年3月5日、新潟県出身
187センチ、74キロ

●PG藤原隆充
1978年7月16日、福岡県出身
182センチ、81キロ
(写真:昨季、粘り強いプレーで新潟を鼓舞した藤原<左>)

●F寺下太基
1980年2月25日、和歌山県出身
190センチ、80キロ

●SG佐藤公威
1984年4月23日、新潟県出身
186センチ、77キロ

●F池田雄一
1983年7月13日、新潟県出身
191センチ、93キロ

【仙台89ERS】 (同5位)
◇2名(基準値2名)
※ドラフトでは1巡目から指名開始

●G高橋憲一
1980年12月22日、秋田県出身
181センチ、74キロ

●PG日下光
1982年10月21日、宮城県出身
173センチ、68キロ
(写真:昨季、仙台の主将を務めた日下)

【埼玉ブロンコス】 (同6位)
◇5名(基準値3名)
※ドラフトでは3巡目から指名開始

●G清水太志郎
1981年8月6日、宮崎県出身
183センチ、85キロ

●F庄司和広
1974年4月26日、埼玉県出身
191センチ、92キロ
(写真:元日本代表の3Pシューター庄司)

●G安齋竜三
1980年11月10日、福島県出身
178センチ、78キロ

●F原一希
1978年9月6日、福岡県出身
194センチ、89キロ

●SG清水耕介
1981年5月18日、大阪府出身
186センチ、78キロ

【富山グラウジーズ】 (同7位)
◇3名(基準値3名)
※ドラフトでは1巡目から指名開始

●G呉屋貴教
1983年8月26日、沖縄県出身
188センチ、80キロ
(写真:昨季、富山の司令塔として活躍した呉屋)

●SF太田和利
1982年1月30日、大阪府出身
190センチ、85キロ

●G根間洋一
1979年5月12日、沖縄県出身
188センチ、86キロ

【東京アパッチ】 (同8位)
◇2名(基準値2名)
※ドラフトでは1巡目から指名開始

●牧ダレン聡
1979年8月28日、米ロサンゼルス出身
177センチ、70キロ

●青木康平
1980年12月13日、福岡県出身
167センチ、65キロ

>>bjリーグ公式サイト

穴吹工務店はbjリーグを応援しています[/color][/size]