日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2011は29日、JAバンク徳島スタジアムで第3戦が行われ、石川ミリオンスターズが徳島インディゴソックスを3−1で下し、3連勝で悲願の独立リーグ日本一に輝いた。石川は1点ビハインドの8回、4安打を集中させて3点を奪い、逆転に成功。先発のエース・南和彰が8安打を打たれながら、相手打線を1失点に抑え、最後は佐藤広樹が締めた。5年目を迎えた同チャンピオンシップでBCリーグ勢が優勝するのは初めて。石川にとっても3度目の挑戦でうれしい日本一となった。
 南、完投逃すも12奪三振の快投(石川3勝0敗、JAバンク徳島、875人)
石川ミリオンスターズ    3 = 000000030
徳島インディゴソックス   1 = 000010000
勝利投手 南(2勝0敗)
敗戦投手 岩根(0勝1敗)
セーブ   佐藤(1S)

 敵地に乗り込んでも、ホームで連勝した勢いは止まらなかった。投打に強さを見せた石川が、BCリーグの歴史に新たな1ページを刻んだ。
 第1戦同様、石川・南、徳島・大川学史のエース対決となった試合は両投手ともに立ち上がりから得点圏に走者を背負いながら、粘りの投球でスコアボードにゼロを重ねる。

 緊迫したゲームが動いたのは5回だ。徳島はヒットと南のボーク、送りバントで1死三塁のチャンスをつくる。ここで2番・関口大志が1ボールからの2球目をセンターへタイムリー。このチャンピオンシップで初めて徳島が先行した。

 雨が降るなか、早く追いつきたい石川は6回に2死一、二塁、7回は2死満塁の好機を迎えるが、後続が打ち取られて得点できない。徳島は7回途中からシーズン防御率0点台(0.68)の岩根成海を投入。逃げ切りをはかる。

 だが8回、石川打線がその岩根に襲い掛かる。連打と送りバント、死球で1死満塁と好機を広げると、第2戦でホームランを放っている佐竹由匡が追い込まれながら三遊間へ。1−1の同点に追いつく。

 それでも岩根は次打者を空振り三振に仕留め、1番・戸田衛の打球はキャッチャーへのファールフライ。これで3アウトチェンジと思われたが、捕手の山村裕也がミットに当てて落としてしまう。気落ちしたのか、岩根は戸田に対し、痛恨の押し出し四球。なおも続く楠本大樹にはショートへの内野安打を許し、三塁走者が生還。石川が3−1と一気に試合をひっくり返す。

 石川の先発・南は1点を失ってからも力投を続け、逆転した直後の8回は三者連続の空振り三振。流れを完全に引き寄せる。南は9回2死からヒットを許して、抑えの佐藤にマウンドを譲ったものの、第1戦に続く好投で優勝の立役者となった。

 敗れた徳島は追加点が奪えず、終わってみれば3試合で4得点のみ。打線が最後まで火を噴かなかった。また、この試合でも3失策を犯すなど守備が乱れ、初のグランドチャンピオンシップで本来の野球ができなかった。

<アイランドリーグ選抜、韓国ハンファに快勝 〜フェニックス・リーグ〜>

 みやざきフェニックス・リーグに参戦している四国アイランドリーグPlusの選抜チームは29日、韓国プロ野球のハンファイーグルスと対戦した。リーグ選抜は2回、相手のエラーに乗じて2点を先行すると、4回には甲斐弘樹(香川)のタイムリーで1点を追加する。さらに6回と7回にも1点ずつをあげ、5−1で快勝した。これで対戦成績は5勝8敗1分となり、30日にはひむかスタジアムで巨人と試合を行う。

 投手陣も6回以降ノーヒットピッチング(ひむかスタジアム)
ハンファイーグルス  1 = 001000000
アイランドリーグ選抜 5 = 02010110×
[ア] 酒井(香)−井川(愛)−古舘(愛)−入野(愛)
本塁打  (ハ)イム・ギョフンソロ