プロボクシングのWBAスーパーフライ級タイトルマッチが14日、横浜文化体育館で行われ、挑戦者の川嶋勝重(大橋)はチャンピオンのアレクサンデル・ムニョス(ベネズエラ)に0―3(114−115、113−115、111−117)の判定で敗れた。
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 川嶋は05年7月にWBC同級王座を失って以来、2年半ぶりの世界チャンピオン復帰を果たせず、試合後、現役引退を表明した。戦績は39戦32勝(21KO)7敗だった。これで日本のジムに所属する現役世界王者は5人のまま。ムニョスは昨年5月に名城信男(六島)を破って復帰したチャンピオンの座を再び防衛した。

 川嶋、「多くの人に出会うことができた」

 川嶋にとって8度目の世界戦は、12年半に及ぶボクシング人生の区切りとなった。
 序盤から手数で勝る王者ムニョスに主導権を奪われるが、足を使いながら応戦。中盤からはボディへ重いパンチを打ち込むなど、王者を苦しめた。
 だが、終盤にはスタミナが切れ、連打が出せない。12Rは激しい打ち合いとなったが、王者の不調を自らの拳で感じながらも、最後まで倒すことができなかった。
 試合終了後、大橋ジムの大橋秀行会長がマイクを手にし「本日をもって川嶋勝重は現役を引退します」と発表。川嶋は「もう1回、世界チャンピオンにはなれなかったけど、たくさんの人に知り合うことができた。ここまで生きてきてよかった。ありがとうございました」と、会場のファンに頭を下げた。
「不器用だから、パンチをつなげたくてもつなげられないセンスのなさが出たのかな。悔いの残らない人生はないと思う。でも今の自分の最高のボクシングはできた」
 試合後のインタビューで、こう語った川嶋。大橋会長は「ムニョスは絶不調で、川嶋は絶好調だった。それでも勝てないのなら」と愛弟子の引退を受け入れた。
 プロテスト2度の失敗から始まったボクシング人生。「ボクシングセンスはゼロ」(大橋会長)ながらも、努力と精神力で、世界の頂点にまで立った。
 平坦ではなかったボクシング人生を振り返り、「世界チャンピオンになれたことは嬉しかった。ボクシングをやっていなかったら、こんなにたくさんの人に出会えなかったと思う」と川嶋。大橋会長は「世界チャンピオンというのは、生まれてくるものだと思っていたが、川嶋のように作られることもあるんだなと、勉強させられた。川嶋は、大橋ジムのすべて」と称えた。
 不器用ながらも剛腕を武器に多くのファンに感動を与えたボクサーが、完全燃焼でリングを降りた。

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 川嶋の敗因は9Rの消極性
「WBAスーパーフライ級タイトルマッチ、アレクサンデル・ムニョス対川嶋勝重戦は、ムニョスが3−0の判定で防衛に成功しました。試合は前半からムニョスのペースでした。川嶋はトリッキーな動きでムニョスの左ジャブをうまく避けてはいたのですが……」<続きは携帯で>

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