最終戦へのモチベーション

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 みなさん、こんにちは。

 2015~2016シーズンの香港プレミアリーグも佳境を迎えています。僕が所属するリーグ参入1年目のドリームメトロギャラリーは5月7日の最終戦を残して9チーム中6位。最大の目標であった「プレミア残留」をクリアして、5位まで出場できるプレーオフの可能性を残しています。5位ペガサスとの勝ち点差は1。プレーオフに進むには最終戦で僕たちが勝ってペガサスが引き分け以下か、あるいは僕たちが引き分けてもペガサスが大敗を喫するかというパターンがあります。ただ得失点差は「6」あるので、僕たちはとにかく最終戦の相手であるYuen Longに勝つしかありません。

 

 このように書くとチームが昇り調子で来ているように思われるかもしれませんが、2、3月に続き、4月も勝利を挙げることができませんでした。リーグ戦は3日のサウスチャイナ戦で0-1、そして24日のSouthern district戦は1-1。リーグ戦は5試合勝ちなし、カップ戦を含めれば7試合勝ちなしという状況です。しかし今季のホーム最終戦となったSouthern district戦は先制されながらも追いつき、4位のチームから勝ち点を拾えたのはポジティブに捉えています。天気が悪いなかでファン、サポーターが一生懸命、応援してくれて、僕たちも粘り強く戦うことができました。

 

 ドリームメトロギャラリーはこれまでプレミアリーグを経験していない若い選手が主体で「降格候補ナンバー1」という前評判でした。予算の規模から言っても、そう評価されても仕方がありません。それでも参入1年目からプレーオフを懸けて最終戦に臨めるのは凄くうれしいことです。「コーチ兼選手」という立場でやってきた僕としても、若い選手が伸びているのを実感できています。Southern district戦の前、僕はみんなにこう言いました。「この試合、やり切って後悔がない思いで終われるんだったら、結果はもう関係ない。もし負けたとしてもやり切ったと思えるんだったら問題ない」と。たとえ結果は勝てなかったとしても、「やり切る」ことが僕は大切だと思うし、次につながると考えています。

 

 ただ、長い期間ずっと勝てないとなると精神面もネガティブになりがちです。僕はそういう場合、若いころからずっと付けてきた過去の「サッカーノート」を見たりします。今回もそうでした。そのときの思いを洗いざらい、正直につづっているので「俺、どうしてこんなに追い込まれているのだろう」などと思ったりもします。ノートにある一つひとつの記述は付箋のようなもの。そのときの状況を思い出すばかりでなく、若い世代って多分こういう気持ちになっているんだろうなって声を掛けるときに参考にもなります。

 

 僕は苦しい時期を迎えているときほど、何か楽しみを見出してみようと考えます。苦しいだけだったら、もっと苦しくなってしまうと思うので。「サッカーノート」で昔の自分と今の自分を比較して、そして今後こうなってきたいという未来の自分を考えたりします。また、この状況で若い選手たちがどう精神的な強さを見せてくれるのかなと、そういうところが「楽しみ」な部分になります。僕は若い選手に対して「立場を変えられるのは週末の試合しかない。もちろん練習は大事だけど、自分のことを認めさせるのは試合しかないんだ」と常々言ってきました。最終戦は1年間やってきたことの総決算ですし、僕たちは何も失うものはありません。ファン、サポーターの方に来てよかったなと思えるような試合をできればと思っています。

 

 この最終戦、僕にはプレーオフのほかに、実はもう一つ大きなモチベーションになっていることがあります。

 それは香港プレミアリーグの年間ベストイレブンです。

 

 ファンやサポーター、メディアがポジション別に投票するのですが、僕は現時点でFWのトップに立つことができています。過去、月間MVPをいただいたことはあっても、ベストイレブンに選ばれたことはありません。僕自身、正直驚いています。若いチームを引っ張っているという評価をしてくれているのでしょうか。凄く嬉しく思っているし、このことがとても励みになっています。みなさんの気持ちに、プレーで応えたいと思っています。

 

 チームで一つになって「やり切る」。

 最終戦はどんな結果であろうとも、率先して僕がやり切りたいと思います。

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