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(写真:愛媛FC U-18 対 カマタマーレ讃岐U-18。<5月21日>)

 愛媛FCの下部組織である愛媛FC・U-18チームと愛媛FCレディースチームは、今季のスケジュールを中盤まで消化した。それぞれリーグ、カップ戦で(7月5日時点)まずまずの戦績を残している。

 愛媛FC・U-18チームは、「2016プリンスリーグ四国」において(第7節終了時点)「4勝1敗2引き分け」で、リーグ戦(10チーム中)1位という状況だ。リーグ中断前の5月7日(日)に行われた「愛媛FC・U-18対済美高校」の一戦では、田村勇士選手のハットトリックなども飛び出し、持ち前の攻撃力を発揮して8得点を決め、(スコア8-0で)大勝を収めた。


 試合後は、久しぶりに選手達やサポーター皆でラインダンスを踊り、勝利の喜びを分ち合うことができた。

 その2週間後、(中断前の)リーグ戦の良い流れのまま突入した「第40回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会・四国予選」の初戦(5月21日)の相手はカマタマーレ讃岐U-18だった。愛媛は讃岐よりも上位のカテゴリーに参戦しているチームであるし、負けることは許されない。


 プレッシャーが掛かる中での試合だったが、三輪田竜生選手の先制ゴールで主導権を握った愛媛FC。後半にも清水敬士選手や小倉貫太選手が追加点を上げ、スコア「3-0」で第1戦を勝利した。3点と言わず、もっと得点できるシーンはあったが、とりあえず初戦をモノにできて良かった。
 
 続く第2戦(6月18日)の相手は、徳島ヴォルティスユースである。同じプリンスリーグ四国のライバルであり、しかも今回は、アウェイでの一戦、否が応にも緊張感が高まるシチュエーションだ。


 だが、心配をよそに愛媛の選手達は硬くならず、気持ちも充実していたようだ。立ち上がりから敵陣内でボールを展開し、試合を優位に進める。序盤に渡邉創太選手が先制点を奪いリズムを掴むと、その後も小倉選手や田村選手のゴールが決まり、最終スコア「3-0」で見事、勝利することができた。

 この結果、四国予選を1位で通過し、2年ぶり19回目の本大会出場が決定したのである。昨年の悔しさを晴らすべく挑んだ今大会予選。選手達は強い気持ちと素晴らしい闘いぶりを魅せてくれた。7月末から行われる全国大会においても、思う存分に若い力を発揮してもらいたい。

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(写真:愛媛FCレディースの試合前ピッチ内練習。<5月28日>)

 一方、愛媛FCレディースは、「2016プレナスなでしこリーグ2部」において(第12節終了時点)「4勝4敗4引き分け」で、リーグ戦(10チーム中)4位という戦績である。

 

 5月28日(土)にホーム(愛媛県総合運動公園球技場)にて行われた「愛媛FCレディース対ニッパツ横浜FCシーガルズ」の一戦では、前半終了間際に相手に先制されるという嫌な展開。しかし、愛媛は後半の立ち上がりから、積極的な攻撃姿勢で反撃を試みる。

 

 その攻勢が実を結び、大矢歩選手の同点弾を呼び込む。その後、山城見友希選手の逆転ゴールが決まると、桜井由衣香選手の追加点も飛び出し、スコア「3-1」で愛媛が勝利した。


 ホームゲームでの勝利は、なんと8ヶ月ぶり! 今季のリーグ戦、ホームでは初勝利である。試合後、大勢の愛媛サポーターとの勝利のラインダンスでは、選手達に清々しい笑顔がこぼれていた。

 6月11日(土)からは、「2016プレナスなでしこリーグカップ2部」がスタート。愛媛FCレディースは、西日本のクラブ・5チームが集う「リーグカップBグループ」に参戦した。ホーム&アウェイの総当り全8試合を戦い、成績上位2つのクラブが決勝トーナメントに進出することができる。
 
 6月12日(日)には、ホームにてFC吉備国際大学Charmeと対戦(カップ戦・第1節)した。前半26分に西川早弓選手からのチャンスメイクで鎌田蘭選手がゴールを決め先制。後半立ち上がりには、榎谷岬選手が追加点をあげた。試合終了間際にも西川選手や村松真冬選手がダメ押しゴールを決め、スコア「4-0」で勝利し、愛媛FCレディースが初戦を白星で飾った。
 
 カップ戦にて好調な出足となった愛媛だが、続くアウェイ2連戦では、残念ながら勝利できず、(第3節終了時点)「1勝1敗1引き分け」で、現在の暫定順位は3位。次節のホームゲームを是が非でもモノにして、2位以内入りたいところである。
 
 いよいよ体力的にも厳しい夏場を迎えるU-18チームやレディースチームの闘い。ナイターゲームは無く、全て灼熱の日中に試合が行われる。これからの季節、トレーニングによる持久力アップと日々の体調管理が、勝利の要と言えるのかもしれない。


 選手達は仕事や学業を抱えながらの全国区でのチャレンジということで、肉体的にも精神的にも大変なはず。それでも、多くの支援者や応援してくれている人々の希望や期待が注がれているのだから、その人達のためにも、気持ちを込めて戦いに臨んで欲しい。

 

<松本 晋司(まつもと しんじ)プロフィール>

1967年5月14日、愛媛県松山市出身。愛媛FCサポーターズクラブ「Laranja

Torcida(ラランジャ・トルシーダ)」代表。2000年2月6日発足の初代愛媛FCサポーター組織創設メンバーであり、愛媛FCサポーターズクラブ「ARANCINO(アランチーノ)」元代表。愛媛FC協賛スポンサー企業役員。南宇和高校サッカー部や愛媛FCユースチームの全国区での活躍から石橋智之総監督の志に共感し、愛媛FCが、四国リーグに参戦していた時期より応援・支援活動を始める。


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