四国・九州アイランドリーグ(当時)の福岡レッドワーブラーズから福岡ソフトバンク入りした金無英が23日、ヤフードームでの北海道日本ハム戦で1回を無失点に抑え、NPB初勝利をあげた。2005年に誕生したアイランドリーグではここまで15名の投手がドラフト指名(育成含む)を受けて入団しているが、NPBで白星をあげたのは初めて。リーグに在籍経験のある選手を含めると、多田野数人(日本ハム)、秋親(千葉ロッテ)、ディオーニ・ソリアーノ(元広島)に次いで4人目の勝利投手となった。
 記念すべき1勝は思わぬかたちで転がり込んできた。
 3点ビハインドの8回、4番手であがった金は先頭の鶴岡慎也をストレートで空振り三振に切って取る。「何とか流れを変えたかった」と語った右腕は、続く糸井嘉男を変化球で空振り三振。さらに飯山裕志もカウント1−2と追い込んでストレートでバットに空を切らせた。

 この3者連続三振の快投が、まさに流れを変える。その裏、ソフトバンクは明石健志、本多雄一らの連続タイムリーで一挙4点を奪って逆転。9回を森福允彦が3人で締め、7−6で勝利した。金にとってはアイランドリーグからNPB入りして4年目の初白星だった。

「この日のために韓国から海を渡って日本へやってきました」
 試合後、お立ち台で金は喜びいっぱいの表情をみせた。韓国・釜山から留学生として山口・早鞆高に入学し、ちょうど10年。今季は速球を武器に開幕から16試合連続無失点と好内容をみせていた。5月28日の中日戦では1死も取れず、3失点でNPB初黒星を喫したが、その後は再び無失点が継続中。今季は野手でも元高知ファイティングドッグスの角中勝也(ロッテ、元高知)が交流戦で首位打者となる活躍をみせており、リーグ8年目にして1軍で結果を出す選手が現れるシーズンとなっている。

 小林、先頭打者の1安打のみで完封(愛媛3勝7敗2分、レクザム、3,062人)
愛媛マンダリンパイレーツ  2 = 200000000
香川オリーブガイナーズ  0 = 000000000
勝利投手 小林(7勝5敗)
敗戦投手 渡辺(3勝2敗)

 河野、6回1失点で今季初勝利(徳島7勝5敗、アグリあなん、354人)
高知ファイティングドッグス 1 = 000010000
徳島インディゴソックス   4 = 01110001×
勝利投手 河野(1勝1敗)
敗戦投手 山崎(0勝8敗)
セーブ   ジェイソン(1勝3敗2S)

<順位表> 勝  負  分  勝率   差  残
1.香川   24  8  5  .750  優勝  3
2.愛媛   19  14  4  .576  5.5  3
3.徳島   14  22  2  .389  6.5  2
4.高知   7  24  5  .226  4.5  4


【BCリーグ】
◇前期
 寺田、6回途中7失点KO (DeNA1勝1敗、みどりと森の運動公園野球場、1,007人)
横浜DeNA(ファーム)   10 = 400012120
新潟アルビレックスBC    6 = 012000300
勝利投手 冨田(2勝0敗)
敗戦投手 寺田(6勝4敗)

 高谷、5安打完封勝ち(福井4勝3敗1分、おおい町総合運動公園野球場、562人)
富山サンダーバーズ      0 = 000000000
福井ミラクルエレファンツ   3 = 000030000
勝利投手 高谷(1勝3敗)
敗戦投手 高塩(2勝5敗)

 群馬、痛恨のエラーでドローに(末広野球場、674人)
群馬ダイヤモンドペガサス   1 = 1000000000
石川ミリオンスターズ      1 = 0000010000 (延長10回)