1日、ロシアW杯アジア最終予選が各地でスタートした。グループBの日本代表(FIFAランキング49位)はUAE代表(同74位)と埼玉スタジアムで対戦し、1対2で敗れた。日本は前半11分にセットプレーからFW本田圭佑のヘディングシュートで先制した。しかし、20分に追いつかれると、後半9分にも失点。逆転負けを喫し、最終予選は黒星発進となった。日本は5日後、バンコクで行われるタイ代表(同120位)との戦いに臨む。

 

 長谷部、Aマッチ100試合出場を勝利で飾れず(埼玉)

日本代表 1―2 UAE代表

【得点】

[日] 本田圭佑(11分)

[U] アハメド・ハリル(20分、54分)

 

 日本にとって、厳しい船出となった。

 

 先手を取ったのは日本だった。前半11分、DF酒井宏樹が敵陣右サイドで相手のファールを誘った。このFKをMF清武弘嗣がファーサイドへクロスを供給した。このボールにMF本田圭佑がほぼフリーな状態でヘディングシュート。ゴール左に決まり、喉から手が出るほどほしかった先制点をエースがもたらした。

 

 しかし、9分後、不可解な判定からゴール正面約25メートルの位置でUAEにFKが与えられた。このFKをFWアハメド・ハリルにゴール右上に決められる。このまま同点で試合を折り返す。

 

 後半9分にはA代表初出場初スタメンを飾ったMF大島僚太が自陣ペナルティーエリア内でMFイスマイール・アルハンマディを倒してしまう。主審のアブドゥルラフマン・アルジャシムはペナルティースポットを指差す。このPKをアハメド・ハリルに決められて逆転を許した。

 

 ホームで負けられない日本はFW浅野拓磨ら攻撃的な選手を投入して、反撃を図る。すると32分、ビッグチャンスが訪れた。酒井宏樹が右サイドからクロスをあげると、ゴール中央にポジションをとった本田がヘッドで折り返す。このボールに浅野が左足で合わせた。相手GKにかき出された浅野のシュートはゴールラインを割ったかに見えたが、主審の判定はノーゴールだった。

 

 ゴール近くにポジションをとっていた本田は試合後、このシーンを振り返って「ゴールでしたね。間違いなく。僕の記憶と目が正しければボール2個分近く入っていた」と唇を噛んだ。

 

 この後、日本はボールを支配するものの、最後までゴールネットを揺らすことができずに試合は終了した。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「心の底からがっかりしている。この結果を受け入れるしかない。ボールを速く動かすように要求したができなかった。相手の方がリアリストだった」と、落胆した表情で語った。

 

 本田は「どういう内容であれ、勝ち切らないといけない。それがこういった形で負けてしまう。自分の責任だと重く受け止めている」と口にした。ホーム&アウェー方式となったアジア最終予選の初戦を黒星でスタートした国はすべてW杯の切符を逃している。このジンクスを払拭すべく、6日に敵地で行われるタイ代表戦では日本の勝利を期待したい。

 

(文/大木雄貴)