サッカー・パリ五輪アジア最終予選を兼ねるAFC U-23アジアカップ・グループBの日本代表対韓国代表の一戦が22日、カタール・ドーハで行なわれ、日本が0対1で敗れた。この結果、日本はグループB2位となり、25日にノックアウトステージ(決勝トーナメント)準々決勝では、グループAを1位で通過したカタール代表と対戦する。

 

 松木ら、温存が裏目に出たか(ドーハ)

日本代表 0-1 韓国代表

【得点】

[韓] キム・ミヌ(75分)

 

 

 この一戦に勝利した方がグループBの1位となり、ノックアウトステージ初戦でインドネシア代表と対戦する。一方、敗れれば大会開催国であるカタール代表と戦うことになる。

 

 宿敵・韓国との試合で、大岩剛監督はMF松木玖生(FC東京)、MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)らをスタートから起用しなかった。

 

 序盤からお互い我慢を強いられる展開だった。韓国は守備時は5バック、攻撃時はDFライン中央のDFイ・カンヒが前目に出て、GKを使いながらビルドアップを試みてきた。

 

 18分、19分にMF平河悠(FC町田ゼルビア)が積極的にシュートを放つもののゴールネットを揺らすには至らなかった。前半終了間際には相手の右サイドからのカウンターに冷や汗をかいた。

 

 後半に入ると激しいぶつかり合いが増えた。後半9分、MF川崎颯太(京都サンガF.C.)に対し、MFキム・ドンジンが足を狙ってスライディングで突っ込むシーンがあった。レッドカードが出てもおかしくなかったが、ここはイエローカードどまり。さらにVARによる映像確認も推奨されなかった。

 

 フィジカルコンタクトが激しくなる展開で大岩監督は18分、川崎に代えて藤田、MF田中聡(湘南ベルマーレ)に代えて松木らを投入した。その1分後には右サイドからのクロスに松木が飛び込み、さらにその直後のコーナーキックの流れから藤田がループシュートを狙った。ゴールにはならなかったが、明らかにこの2人が入ってから攻撃は活性化した。

 

 26分には松木が相手ふたりに囲まれても巧みな技術とあたりの強さでボールをキープし、スルーパスを前線に供給した。

 

 せっかくタレントふたりが奮闘していたが、30分。日本は韓国に右コーナーキックを与えてしまった。これをファーサイドにポジションをとったキムに頭で押し込まれ、先制点を相手に許した。以降、日本は途中出場したMF佐藤恵允(ブレーメン)のヘディングはポストに嫌われ、FW細谷真大(柏レイソル)の強烈な左足は身を呈した相手DFのブロックに弾かれ、試合終了のホイッスルを聞いた。

 

 この結果、日本はB組の2位が確定。25日のノックアウトステージ準々決勝では、ホームアドバンテージのあるカタールと対戦する。今大会、3位までに入ればパリ五輪の切符を手にする。4位はギニア代表と大陸間プレーオフを行う。パリへの道に、開催国カタールが立ちはだかる。

 

(文/大木雄貴)