9日(日本時間10日)、リオデジャネイロパラリンピックの視覚障がい柔道女子57キロ級で広瀬順子(伊藤忠丸紅鉄鋼)が3位に入った。柔道女子のメダル獲得は正式競技となった2004年のアテネパラリンピック以来、初の快挙だった。

 

「旦那さんが指導してくれたおかげで獲れたメダル」。広瀬は男子90キロ代表でもある夫・悠への感謝を口にした。

 

 夫婦そろって出場となった大舞台。先陣を切った広瀬はパラリンピック初出場である。初戦を一本勝ちを収めたが、準決勝で地元ブラジルの選手に一本負けを喫してしまう。

 

「絶対負けたくないと思って試合をしました」と、広瀬はマリアモニカ・メレンシアノエレロ(スペイン)との3位決定戦に臨んだ。

 

 開始早々に大外刈りで有効を奪うと、積極的に攻めた。残り1分44秒、鋭い背負い投げが決まって、技ありを取った。そのまま10秒間抑え込んで、合わせ技一本。日本女子柔道初の表彰台に上がって見せた。

 

 夫婦でメダルへ。北京パラリンピック5位の夫・悠が妻に続けるか。

 

(文/杉浦泰介)