テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有は22日、敵地でのロサンゼルス・エンゼルス戦に先発し、7回2失点で約1カ月ぶりの白星をあげた。通算成績は11勝6敗。立ち上がりを三者凡退に抑える滑り出しをみせたダルビッシュは、味方の大量援護にも守られ、奪三振は今季最多タイの11。相手打線を散発の3安打に抑えた。
 前回のマリナーズ戦では初回に4点を奪われ、メジャー移籍後ワーストの7失点。この日の相手はア・リーグ西地区で首位を争うエンゼルスだった。後半戦のスタートでみせた不安を大事な首位攻防戦で払拭した。

 リーグ首位打者のマイク・トラウト、アルバート・プホルスら強打者が続く立ち上がりを三者凡退で乗り切ってリズムをつかんだ。レンジャーズが3回までに7点を取ったことも追い風となり、2回は2つの空振り三振を奪うなど、三振の数を増やしていく。

 その一方で失点につながったのは、いずれもムダな四死球から。3回は先頭打者から2者連続の四死球で走者をため、トラウトのヒットで1点を失う。5回は、2死からそのトラウトを四球で歩かせ、続くトーリー・ハンターがライトへタイムリー。全体的に見れば7回2失点は好投とはいえ、制球に苦しむ場面が時折見られた。

 ただ、失点後の3回1死一、二塁、5回2死一塁の場面でいずれもプホルスを打ち取り、要所はしっかり締めた。オールスターゲームを挟んで登板間隔が空いたこともあり、7月に入ってからは初勝利。ダルビッシュにとっては未体験の暑い夏にテキサスが突入する中、一服の清涼剤になったのではないか。