4年に1度のスポーツの祭典がついに幕を開けた。204カ国・地域が参加するロンドン五輪は27日(日本時間28日未明)、メインスタジアムとなる五輪スタジアムで開会式が行われ、17日間にわたって行なわれる戦いがスタートした。518人(選手293人、役員225人)の選手団を派遣した日本は今回、世界5位の金メダル獲得数を目指している。既に予選リーグが始まっているサッカーでは、男女ともに白星スタートを切った。特に男子は優勝候補の筆頭と言われるスペインを破る大金星をあげ、日本チームにいい流れをつくっているだけに、今後の日本人選手の活躍が期待される。
 本格的に各競技がスタートする28日は日本勢にメダルラッシュの期待がかかる1日となる。お家芸の柔道ではトップバッターに今大会の日本人金メダル第1号の最有力候補とされる女子48キロ級の福見友子(了徳寺学園職)が登場。1回戦では2009年の世界選手権決勝で破ったオイアナ・ブランコ(スペイン)と激突する。順当に勝ち進めば、北京五輪準決勝で谷亮子を破り、そのまま金メダルを獲得したアリナ・ドゥミトル(ルーマニア)と準決勝で対戦することになる。期待通りの活躍でチームに勢いをつけたいところだ。一方、男子の先陣を切るのは60キロ級の平岡拓晃(了徳寺学園職)。最大のヤマ場となるのが、09年世界選手権決勝で敗れた相手、ゲオルグリー・ザンタラヤ(ウクライナ)と当たる準決勝だ。まさかの2回戦敗退を喫した北京五輪のリベンジとなるか。

 射撃男子エアピストルの松田知幸(神奈川県警)にも金メダル第1号への期待が寄せられている。2010年世界選手権で50メートルピストルとあわせて史上初の2冠を達成した松田は、日本選手では内定第1号となった。翌年のW杯シドニー大会でも2種目を制しているだけに、実力さえ発揮できれば、メダル獲得は間違いない。

“3度目の正直”を狙うのは、アテネ、北京に続いて3大会連続出場となった重量挙げ女子48キロ級の三宅宏実(いちご)だ。1968年メキシコ五輪の銅メダリストを父に、64年東京五輪、メキシコ五輪と2大会連続となる金メダリストを伯父にもつサラブレッドの三宅。悔しさだけが残ったアテネ、北京の屈辱を晴らし、悲願のメダル獲得となるか。

 メダル量産を狙う競泳では、史上初の3大会連続2冠を目指す北島康介(日本コカ・コーラ)が登場。1種目となる平泳ぎ100メートルの予選・準決勝が行なわれる。男子400メートル個人メドレーには5月の日本選手権で自己ベストを4秒以上も更新し、シドニー五輪の北島以来の高校生代表となった萩野公介(御幸ヶ原SS)と、昨年の世界選手権銅メダリストの堀畑裕也(日本体育大)、女子100メートルバタフライには日本選手権で日本記録を樹立した加藤ゆか(東京SC)が登場する。

 さらに2大会ぶりの団体金メダルを狙う男子体操の団体予選、個人種目別予選もスタート。84年ロサンゼルス大会以来のメダルを目指す 女子バレーボールは初戦でアルジェリアと対戦する。


<注目競技のテレビ中継予定>

【女子バレーボール】 <予選>日本vs.アルジェリア
16:30〜 NHK総合
【女子サッカー】 <予選>日本vs.スウェーデン
19:30〜 NHK総合
【柔道】 女子48キロ級、男子60キロ級決勝
22:00〜 NHK総合
【重量挙げ】 女子48キロ級決勝
23:30〜 NHKBS1など
【体操】 男子予選
23:30〜 NHKEテレ
24:25〜 NHK総合

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