8日、クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ第1戦が行われ、横浜DeNAが巨人に5-3で勝利した。6回表、1点を追いかけるDeNAは筒香嘉智が2ランを放ち、3-2と逆転に成功する。9回表にホセ・ロペスの本塁打などで2点を追加した。その裏は守護神の山崎康晃が1失点したものの、ゲームを締めくくった。投打がかみあったDeNAがファーストステージ突破に王手をかけた。

 

◇ファーストステージ第1戦

 井納7回2失点好投(横浜DeNA1勝、東京ドーム)

横浜DeNA    5 = 001|002|002

巨人       3 = 100|010|001

 

勝利投手 井納(1勝0敗)

敗戦投手 マイコラス(0勝1敗)

セーブ  山崎(1S)

本塁打  (D)梶谷1号ソロ、筒香1号2ラン、ロペス1号ソロ

     (巨)坂本1号ソロ

 

 打つべき者が打って掴んだ1勝だった。球団史上CS初勝利を手にしたアレックス・ラミレス監督は「選手たちも非常にいいモチベーションで試合をできていると思う」とナインを称えた。

 

 初回に1点を奪われたDeNAは、3回表に梶谷が外角のスライダーをスタンドに放り込んだ。梶谷の同点弾で追いついたが、5回表に阿部慎之助にタイムリーヒットを打たれ、1-2と再びリードを許す展開となった。

 

 先発の井納翔一は、5回まで7本のヒットを打たれていたが2失点にとどめていた。粘投する井納を助けたい打線は、巨人先発のローレン・マイコラスに4回、5回は三者凡退に仕留められるなど、得点を奪えない。

 

 嫌なムードを払拭したのは4番・筒香の待望の一発だった。6回表2死から3番のロペスがレフト前ヒットで出塁すると、打席には筒香。第1打席は見逃し三振、第2打席はファウルフライと、マイコラスにタイミングが合っていなかった。

 

 迎えた第3打席、カウント3-1からの5球目を思い切り振り抜いた。打球は一直線にライトスタンド中段へ飛び込んだ。筒香の値千金のホームラン。今季2冠王の一振りで試合をひっくり返した。

 

 援護を受けた井納は6、7回をゼロで抑えてマウンドを降りる。逃げ切りを図りたいDeNAは、8回は田中健二朗、三上朋也の継投で切り抜けた。9回表にはロペスのソロホームランなどで2点を追加し、さらにリードを広げる。守護神の山崎は坂本勇人に意地の一発を浴びたものの、後続を断って5-3でゲームを締めた。

 

 先発が試合を作り、中軸が機能して得点を奪う。レギュラーシーズン通りの戦い方ができたDeNAは、ファイナルステージに向けて大きく前進した。チーム史上初のファイナルステージ進出なるか。この勢いで、明日9日に勝負を決めたいところだ。