ソフトバンクが先勝。~パ・リーグ クライマックスシリーズ~
8日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファーストステージが、福岡ヤフオクドームで開幕した。第1戦は初回にリードを許した福岡ソフトバンクが、3回に同点に追いつき、終盤の8回に追加点を奪って勝利した。千葉ロッテは2番手の内竜也が誤算だった。
ソフトバンクはこれでファイナルステージ進出に王手をかけた。9日に行われる第2戦で、ソフトバンクは勝利か引き分けでファイナルステージへ進む。
◇第1戦
今宮、殊勲のタイムリー!(ソフトバンク1勝/福岡ヤフオクドーム)
ロッテ 3 = 200|000|001
ソフトバンク 4 = 101|000|02×
勝利投手 スアレス(1勝0敗)
敗戦投手 内(0勝1敗)
セーブ サファテ(1S)
本塁打 (ロ)清田1号ソロ、デスパイネ1号ソロ、2号ソロ
(ソ)内川1号ソロ
CSファーストステージ、ソフトバンクの先発は千賀滉大、ロッテは涌井秀章がマウンドに上がった。
何よりも先手をとること--。前日に行われた記者会見でロッテの伊東勤監督は、短期決戦に臨む意気込みを聞かれて、こう答えていた。その言葉どおり、ロッテがまず先制した。
初回、先頭バッターの清田育宏が1ストライクからの2球目、インコースの変化球をフルスイング。左中間スタンドへ放り込んだ。2死のあと、今度は4番アルフレド・デスパイネがライトスタンドへアーチをかけて、ロッテが2点を先制した。
その裏、ソフトバンクがすかさず反撃に出る。主役は4番の内川聖一だった。
先頭の中村晃がヒットで出塁すると、本多雄一が送りバントを決めて1死二塁。柳田悠岐が三振に倒れるも、続く内川が右方向に弾き返し、タイムリーツーベース。1点を返した。
3回裏にも、内川のバットが火を吹いた。2死ランナーなし、1ボールからの2球目、涌井の投じたインコースのツーシームを内川は技ありのスイングでジャストミート。これがレフトスタンドに飛び込む同点ホームランとなった。
4回以降は千賀、涌井の両先発投手が無得点に抑える好投を見せてゲームは終盤へ。8回表、ソフトバンクはセットアッパーのロベルト・スアレスをマウンドに送った。
ロッテは1番の清田から始まる好打順だったが、スアレスは清田、岡田幸文、角中勝也の3人できっちりと抑えた。この三者凡退で流れをつかんだソフトバンクはその裏、代わったロッテ2番手・内を攻めた。
先頭の内川が、センター前ヒットで出塁。制球に苦しむ内は長谷川勇也に死球、続く松田にはフォアボール。満塁となり福田秀平をキャッチャーフライに打ち取ったものの、8番・今宮健太にはセンター前にはじき返され、これが2点タイムリーヒットとなった。
この試合、初めて勝ち越したソフトバンクは、9回表のマウンドを守護神デニス・サファテに託した。先頭のデスパイネにこの日2本目のソロホームランを打たれたが、後続を抑えてゲームセット。4-3でソフトバンクが勝利した。
殊勲のタイムリーを放った今宮はヒーローインタビューで「前進守備だったので当たればなんとかなると思っていました。シーズン終盤、試合に出られなかった分も、残り試合は全力で頑張ります」と語った。
猛打賞の内川は「シーズンで優勝をしたかったけど、日本一になれるチャンスは残っている。日本一になるために頑張りたい。明日、絶対勝つつもりで」と連勝でのファーストステージ突破を誓った。
明日9日のCSファーストステージ第2戦は、同じく福岡ヤフオクドーム(13時試合開始)で開催される。予告先発はソフトバンクがリック・バンデンハーク、ロッテが石川歩と発表された。