８月12日（日）
◇２回戦
城間、三塁踏ませぬ４安打完封
光星学院（青森） ４ ＝ ０１０００１００２
遊学館（石川） ０ ＝ ０００００００００
【本塁打】
（光）北條
思わぬかたちで先制点を得たのは、光星学院だった。２回表、１死からピッチャーの城間竜兵（３年）がショートへゴロを放つ。しかし、打球を処理した遊学館の谷口一平（３年）が一塁へ悪送球。光星学院は労せずして得点圏にランナーを進めた。続く木村拓弥（３年）のセカンドゴロを、今度は太田将野（２年）が弾いてしまう。打球がセンターへ転々とする間に城間はホームに生還。光星学院が相手のミスから１点を奪った。
一方の遊学館もチャンスを作ったのは４回裏。２死から大滝俊哉（３年）が四球を選ぶと、続く水上雄斗（２年）がセンター前ヒットでつなぐ。しかし、城間の前に北口将大（２年）がセカンドゴロに打ち取られ、１点が遠い。
遊学館の継投策の前に、３回以降は得点を奪えなかった光星学院だったが、６回表、２死三塁で木村がセンター前ヒットを放ち、１点を追加する。さらに９回表、ランナーをひとり置いて４番・北條史也（３年）のセンターバックスクリーンへの２ランが飛び出し、トドメを刺した。背番号４の先発投手・城間は、遊学館打線に三塁を踏まさぬピッチングで４安打完封。城間の好投で、昨夏・今春準優勝の光星学院が悲願の全国制覇へ向けて初戦を突破した。対する遊学館は５回目の出場で初の初戦敗退となった。
◇１回戦
両軍合わせて27安打の打撃戦制す
旭川工（北北海道） ８ ＝ ００２０２０４００００
龍谷大平安（京都） ９ ＝ １１００１１２０２０１×（延長11回）
【本塁打】
（龍）井澤２
開始早々の１発が、打撃戦の号砲となった。１回裏、龍谷大平安の１番・井澤凌一朗（３年）が右中間スタンドへ吸い込まれる先頭打者弾。２回にも１点を加え、龍谷大平安が２点のリードを奪った。対する旭川工は３回表に２本のタイムリーで追いつく。さらに５回表、１死一、三塁の場面で、松橋孝輔（２年）が一塁線へスクイズを決めるなどして、旭川工が２点を勝ち越す。
しかし、龍谷大平安も５、６回に１点ずつ返し、同点に。追いつかれた旭川工は再び突き放しにかかる。７回表、１死満塁からの押し出し四球で１点を勝ち越すと、さらに２本の適時打で加点。４点のリードを奪い、勝負はあったかにみえた。だが、その裏、龍谷大平安は井澤が２ランを放ち、粘りをみせる。
２点差のまま、迎えた９回裏、龍谷大平安はあっさり２者が凡退し、あと１アウトまで追い込まれた。ここから四球、ヒットでランナーがたまり捕逸の間に二、三塁へ進塁。２死ながら一打同点のチャンスで、打席に入ったのは５番・有田浩之（２年）だった。低めの変化球をうまく弾き返し、一二塁間を破るヒット。走者２人が生還し、龍谷大平安が再び追いつき、今大会２試合目の延長戦へ突入した。
土壇場で同点にした龍谷大平安は11回裏、熱戦に終止符を打つ。１死満塁の好機で嶋田侑人（２年）が変化球を叩き、打球はライトの頭を越えるサヨナラ打。32度の出場を誇る古豪・龍谷大平安が、延長にまでもつれた打撃戦を制した。
◇１回戦
エース・神原、86球４安打無四球完封
成立学園（東東京） ０ ＝ ００００００００
東海大甲府（山梨） ３ ＝ ０００２０１００×
序盤は東海大甲府・神原友（３年）、成立学園・谷岡竜平（２年）の両右腕の投手戦となった。神原は140キロを超える力のあるストレートを武器に３回をパーフェクトに封じる。対する谷岡も負けじと、打たせて取るピッチングで１安打に抑える好投を見せる。
０対０の均衡が破れたのは４回だった。東海大甲府の３、４番・山本瞬（２年）、石井信次郎（３年）の連打でチャンスを作ると、６番の相原洸介（３年）が右中間を破るスリーベース。東海大甲府が２点をエースにプレゼントした。６回裏にも、１死一、二塁のチャンスで再び相原がセンターへタイムリーを放ち、リードをさらに広げた。
味方の援護を受けた神原は４回に初ヒットを許したものの、バックの好守備にも助けられ、成立学園に反撃を許さない。７回表、１死一、二塁の最大のピンチも鈴木耀飛（３年）をセカンドゴロゲッツーに打ち取った。神原は９回を１人で投げ切り、４安打完封勝利。投げ合った成立学園の２年生エース・谷岡も３失点完投と粘ったが、及ばなかった。両投手が無四球と締まった１時間16分の好ゲームを東海大甲府がモノにした。