８月20日（月）
◇準々決勝
藤浪、投打に活躍で４年ぶり４強
大阪桐蔭 ８ ＝ １０１０１２３００
天理（奈良） １ ＝ ００００００００１
【本塁打】
（大）森、藤浪
（天）吉村
２試合で５本塁打をマークしている大阪桐蔭はこの日も自慢の長打力が光った。初回、この日先発に起用された天理の山本竜也（３年）から１番・森友哉（２年）が先頭打者本塁打で先制した。３、５回にも１点ずつを加えた大阪桐蔭は６回表、リリーフした天理のエース中谷佳太（３年）から、今大会屈指の好投手・藤浪晋太郎（３年）自らが本塁打を放った。さらにこの回、３番・水本弦（３年）にもタイムリーが出て、試合の流れを大きく引き寄せた。投げては藤浪が８回まで天理打線を散発３安打に抑える好投で無失点に封じた。なんとか一矢報いたい天理は９回裏、２死無走者から６番・吉村昴祐（３年）が本塁打を放ってみせた。しかし、最後は代打・畔田幸大（３年）が三振に倒れ、ゲームセット。12安打８得点と効率よく得点を積み重ね、エース藤浪が４安打13奪三振１失点で完投と、投打がかみ合った大阪桐蔭が春に続いて、４強入りを決めた。
松井、15奪三振も初の４強ならず
光星学院（青森） ３ ＝ ０００００００３０
桐光学園（神奈川） ０ ＝ ０００００００００
３試合連続２ケタ奪三振を記録し、注目の２年生エース松井裕樹を擁する桐光学園と、３季連続決勝進出を目指す光星学院との対決は、がっぷり四つの投手戦となった。通算53個の三振の山を築いている松井が、初回からその実力を見せた。先頭の１番・天久翔斗（３年）に二塁打を打たれ、いきなりピンチを迎えた松井は、ここから本領を発揮。２番・村瀬大樹（３年）を全球ストレートの３球三振に切ってとると、３番・田村龍弘（３年）にはインローに落ちるスライダーで空振り三振、そして４番・北條史也（３年）には142キロ、伸びのある高めのストレートで空振り三振に切ってとった。２回以降も完璧なピッチングで毎回奪三振を記録した。
一方、光星学院エースの金沢湧紀（３年）も負けてはいない。４回裏には中軸を三者三振に切ってとってみせるなど、危なげないピッチングで桐光学院打線を封じた。両者ともに一歩も譲らない投手戦となったこの試合、均衡が破られたのは８回表。２回以降は２安打に抑えられていた光星学院がヒットと四球で２死一、三塁とチャンスをつくった。ここでそれまで３打数無安打に封じられていた田村が先制のタイムリーを放つと、続いて北條も走者一掃のタイムリー二塁打で２点を追加。光星学院がこの回一挙３点を奪い、リードした。
味方打線から大きな援護をもらったエース金沢は、８回裏を三者凡退に切って取ると、９回裏は先頭打者を内野安打で出すものの、後続をしっかりと打ち取り、完封勝ち。ワンチャンスをモノにした光星学院がベスト４一番乗りを決めた。初の準決勝進出を逃した桐光学院だが、エース松井はこの試合でも毎回の15奪三振で、史上３位となる大会通算奪三振68をマーク。会場からは惜しみない拍手が送られた。