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(写真:来季の日程が固まりホッとした様子の村井チェアマン)

 13日、Jリーグは年内最後の理事会を都内で開いた。主な決定事項は来季のルヴァンカップで原則21歳以下の選手を1名以上、先発で起用すること(決勝を除く)。J1に限り7月15日から23日にJリーグインターナショナルマッチウィーク(仮称)が設けることに加え、プロ野球横浜DeNAの元球団社長の池田純氏を特任理事として迎え入れることが発表された。

 

 若手育成のための仕掛けとして、2017年のルヴァン杯で原則21歳以下の選手を1名以上、先発で起用することがルール化された。

 

 そこに至るきっかけは東京五輪世代を鍛えるためだったはずだ。だが対象年齢を“19歳以下”ではなく“21歳以下”と引き上げた理由を、窪田慎二フットボール本部長はこう説明した。

 

「五輪チームを参加させたらどうかなど、いろいろな意見交換をしました。その中で、チームに入って3年目くらいの選手に試合をたくさんさせることが一番いいのではないか、と話し、21歳以下の選手にチャンスを与えようと。決勝を除くとなっているのは、強化担当の皆さんともいろいろと議論し、“決勝の舞台は自ら勝ち取るものだろう”ということで決めました」

 

 また、来季のルヴァン杯ではプレーオフステージが導入されることになった。今季同様グループステージA組、B組の首位のチームはアジアチャンピオンズリーグ(ACL)出場チームとともにノックアウトステージを戦う。8チームが進めるノックアウトステージの残りの枠をプレーオフステージで争う。現在、JリーグのACL出場枠は3+1だ。1チームがACLプレーオフに出場するため、ACL出場チーム数は流動的になる。ACL出場4チームの場合は各組2位と3位のチームでルヴァン杯プレーオフを行い、3チームの場合は各組2~4位のチームでノックアウトステージに進出する3チームを決める。

 

 そしてJクラブ強化のための施策として、J1リーグの折り返し時期(7月15日から23日まで)にJリーグインターナショナルマッチウィーク(仮称)が設けられる。この期間にJリーグが海外クラブを招聘し、Jクラブと親善試合をさせる。もしくはJクラブが海外に出向いて親善試合を行うのだ。海外クラブとの対戦機会を増やし、レベルアップを図るのが狙いである。どういうかたちでJリーグがサポートするかは未定だが、招聘・遠征のための資金援助も行う可能性もあるという。

 

 Jリーグのレベルアップのための策が目白押しの来季。若手の成長が東京五輪での活躍につながり、Jリーグを盛り上げることにもなる。そしてJクラブの成長が、来年25年目を迎えるJリーグを更なる発展へと導く。

 

(文・写真/大木雄貴)