1月3日、恒例の「新春えひめスポーツの集い」が行われた。11回目の開催となった今回は松山市内の会場に過去最高の350人の参加者が集まった。今年10月に迫った地元開催の「愛顔(えがお)つなぐえひめ国体」に向け、愛媛県スポーツ界の盛り上がりが感じられた年明けである。

 

大亀会長挨拶17 岩手に学び悲願達成を

 冒頭で愛媛県体育協会の大亀孝裕会長が新年の抱負を語った。
「新年明けましておめでとうございます。本年も中村時広愛媛県知事をはじめとして、多くのみなさまに参加いただき大変うれしく思っております。みなさまには感謝の思いしかございません。
 さていよいよえひめ国体開催の年となりました。思えば加戸守行前知事が掲げられた『スポーツ立県』に応えるために国体誘致に奔走し、本県単独開催を実現することができました。加戸様から引き継がれた中村知事には、県体育協会の会長の座をお譲りすることを3度もお願いしましたが、その度に"国体を誘致したあなたが最後までやってほしい"と慰留されました。現職を務めております私のたったひとつの願いは、加戸様、中村様のお二人のために、地元開催のえひめ国体において天皇杯・皇后杯を是が非でも獲得することでございます。ここにお集まりいただきました選手、関係者の方々の力をお借りしまして実現したいと思っております。
 さて昨年は岩手県にて国体が開催されました。周知のとおり岩手県は東日本大震災に見舞われ大変厳しい状況の中にありながら、県民のみなさんの熱意と努力によって誰も予想していなかった天皇杯・皇后杯、ともに2位という快挙を成し遂げました。
 これはひとえに県民総参加の後押しがあったからでしょう。愛媛県もこのことに学ばなければならないと思っています」

 

 愛媛県は15年のわかやま国体では天皇杯13位、昨年のいわて国体では天皇杯7位と着実にレベルアップを図ってきている。だが、今年10月の地元えひめ大会における悲願達成には、まだまだ各競技の底上げが必要となるだろう。

ボート武田決意表明17

(写真:ボート武田もえひめ国体に向けて決意を語った)

 DCMダイキボート部の武田大作、弓道部の佐々木磨理らの代表選手も壇上で決意表明を行った。愛媛県ボート協会の強化委員と代表選手という2つの立場で国体に臨む武田も、いわて国体終了後から地元のえひめ国体にスイッチを切り替えた佐々木も、ともに「天皇杯、皇后杯制覇のためには自分たちの競技のレベルアップが不可欠」と、意気込みを見せた。

 

 また大亀会長は選手たちを支えるための活動にもより一層力を入れたいと語っている。
「親元を離れて国体に向けて頑張る選手たちが安心して練習に集中できるように様々な支援をする"えひめママ"を昨年からスタートさせました。選手たちを支えるだけでなく、こうした地道な活動が、国体に対する意識高揚の起爆剤になることも期待しています」

 

 えひめ国体の開幕まで約9カ月、選手のさらなるレベルアップと県スポーツ界の努力、そして県民総意によるバックアップで悲願達成を願いたい。今後も当欄ではえひめ国体に向けての動きを随時お届けしていく。


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