メジャーリーグのプレーオフ・ディビジョンシリーズは12日、アメリカンリーグでデトロイト・タイガースがオークランド・アスレチックスに6−0で快勝し、3勝2敗で2年連続のリーグチャンピオンシップ進出を決めた。タイガースは3回、オースティン・ジャクソンのタイムリーなどで2点を先制。7回には打者一巡の猛攻で4点をあげ、試合を決めた。投げてはジャスティン・バーランダーが初戦に続く好投。相手打線を散発の4安打に抑え、完封勝利を収めた。アスレチックスは敵地での連敗からホームで連勝してタイに持ち込んだが、最後は力尽きた。
◇ア・リーグ
 アスレチックス、メジャー最低総年俸での挑戦に幕(タイガース3勝2敗、オードットコ・コロシアム)
デトロイト・タイガース     6 = 002000400
オークランド・アスレチックス 0 = 000000000
勝利投手 バーランダー(2勝0敗)
敗戦投手 パーカー(0勝2敗)

 ア・リーグのもう1カードは1勝2敗と王手をかけられていたボルチモア・オリオールズがニューヨーク・ヤンキースに延長13回の激闘の末、2−1で勝利し、シリーズの行方は最終第5戦にもつれ込んだ。オリオールズは5回、ネート・マクロースのソロで1点を先制するも、6回に同点に追いつかれる。以降は両軍の投手陣が踏ん張り、試合は連夜の延長戦に。膠着状態を打ち破ったのはオリオールズだった。13回、1死三塁からJ.J.ハーディがレフトオーバーのタイムリー二塁打を放ち、1点を勝ち越す。この1点を前日、痛恨の同点ソロを浴びた抑えのジム・ジョンソンが守り切った。イチローは5打数1安打だった。

 2日連続のA・ロッドへの代打策も実らず(オリオールズ2勝2敗、ヤンキー・スタジアム)
ボルチモア・オリオールズ   2 = 000010000 0001
ニューヨーク・ヤンキース   1 = 000001000 0000 (延長13回)
勝利投手 ストロップ(1勝)
敗戦投手 フェルプス(1敗)
セーブ   J.ジョンソン(0勝1敗2S)
本塁打  (オ)マクロース1号ソロ

 ナショナルリーグではサンフランシスコ・ジャイアンツがシンシナティ・レッズに敵地で3連勝し、2連敗からの大逆転でシリーズ突破を決めた。0勝2敗から3連勝してリーグチャンピオンシップに進むのはナ・リーグでは史上初のケース。ジャイアンツは5回、相手のミスもあって2点を先制。なおも満塁のチャンスで4番のバスター・ポージーが左中間へのグランドスラムを放ち、一気に6−0とリードを広げる。レッズはライアン・ルドウィックの2試合連続のソロなどで反撃するも及ばず、まさかの本拠地3連敗を喫した。

◇ナ・リーグ
 ポージー、盗塁封じて守備でも貢献(ジャイアンツ3勝2敗、グレートアメリカン・ボールパーク)
サンフランシスコ・ジャイアンツ 6 = 000060000
シンシナティ・レッズ        4 = 000021001
勝利投手 ケーン(1勝1敗)
敗戦投手 レートス(1敗)
セーブ   ロモ(1勝0敗1S)
本塁打  (ジ)ポージー2号満塁
       (レ)ルドウィック3号ソロ

 ナ・リーグのもう1カードはワシントン・ナショナルズがセントルイス・カージナルスに2−1でサヨナラ勝ちを収め、対戦成績を2勝2敗の五分に持ち込んだ。ナショナルズは2回にアダム・ラローシュのソロで1点を先行するが、直後の3回にエラーも絡んで追いつかれる。その後は両軍ともになかなかヒットも出ず、攻め手を欠いたまま試合は最終回に。カージナルスは今季18勝を挙げているランス・リンを投入したものの、これが裏目に出た。ナショナルズ先頭のジェーソン・ワースが追い込まれながらも粘って13球目をレフトスタンドへ。劇的な一発でチャンピオンシップ進出に望みをつないだ。

 救援陣も被安打0の好投(ナショナルズ2勝2敗、ナショナルズ・パーク)
セントルイス・カージナルス 1 = 001000000
ワシントン・ナショナルズ   2 = 010000001×
勝利投手 ストーレン(1勝0敗2S)
敗戦投手 リン(1勝1敗)
本塁打  (ナ)ラローシュ2号ソロ、ワース1号ソロ