2月に入り香川オリーブガイナーズは合同自主トレをスタートしました。自主トレと呼んでいますが、プロ野球の春季キャンプにあたります。いよいよ野球シーズンが始まった感じです。

 

 プロ野球ではやはり25年ぶりのリーグ優勝を遂げた広島に注目しています。カギを握っているのは野村祐輔でしょう。昨年、野村は最多勝(16勝)、最高勝率(8割4分2厘)とふたつのタイトルを獲得しました。今季はその数字をどれだけ上積みできるかに注目です。黒田博樹が抜けて広島の投手陣は柱を失った状態ともいえます。野村が勝ち星を重ねていく中で、いかに投手陣の軸となれるか。数字とともにエースとしての風格などを身につける大事なシーズンだと思います。

 

 サウスポーのクリス・ジョンソンと右の野村、左右のエースがしっかりすれば広島の連覇の可能性はグッと高くなります。勢いあるピッチングが身上の大瀬良大地も復活しそうですし、新人の加藤拓也も楽しみな存在です。
 セ・リーグの他球団ではしっかりした補強をした巨人が侮れません。また横浜DeNAは筒香嘉智、梶谷隆幸という大砲が他球団には脅威になります。ホームの横浜スタジアムは狭いので、その点でもかなりのアドバンテージですね。石田健大、今永昇太というふたりの若いサウスポーが成績を残せば、DeNAは昨年の3位以上の結果が期待できそうです。

 

開幕ダッシュでリーグ制覇を

 さて、わが香川オリーブガイナーズに話を移しましょう。1月中旬から選手たちは自主トレを頑張っていたようです。独立リーグゆえに選手はアルバイトをしながらの練習になりますが、貴重な時間をいかに有効に使ったのか。トレーニングの成果がどれだけ出ているのか、この後、合同自主トレやオープン戦で選手の動きを見るのが楽しみです。

 13人の新人選手についてはまず前期、後期の2カ月ずつのリーグ戦を戦える体力をつける必要があります。コーチ、トレーナーと協力してしっかりとやっていきたいですね。

 

 ここ4年ほどリーグ制覇から遠ざかっているガイナーズですが、今季も目標は勝つことにあります。そこで重要になるのはピッチャーの仕上がりですね。昨年、ローテーションを担った原田宥希の他に軸になる投手として誰が出てくるのかがポイントです。昨年の大卒ルーキー石田哲也は硬式転向2年目(日大時代は準硬式)ですが、今季は戦力として期待しています。愛媛マンダリンパイレーツから練習生として獲得した東風平(こちんだ)光一も面白い存在ですね。

 

「来季(17年)に向けて外国人投手の補強も考えている」と以前、お話しましたが、そのプランは今も進んでいます。
 昨年までコナー・オゴーマンという外国人捕手がいました。彼がいたおかげで外国人投手とのコミュニケーションや日本での不慣れな生活も問題はなかったのですが、オゴーマンが退団したので新外国人投手は慎重に選んでいるところです。「野球も生活も日本に合わせる」。そんな強い気持ちを持った外国人投手を選ぶ必要があります。中日で活躍したドリュー・ネイラーのような選手をまた連れてきたいですね。

 

 野手では外野手の井戸川祐太、内野手の岡村瑞希、捕手は古川大珠、新人の三好一生など楽しみな選手がたくさんいます。うちのような若いチームがペナントレースを勝つためには、開幕からのスタートダッシュが決め手になります。ベンチとしてはいかに選手の調子を見極めて起用していくかがポイントですね。どんどんとチャンスを与えて、それに選手がどう応えてくれるかが楽しみですよ。

 

 アイランドリーグは前期2カ月、後期2カ月と短いシーズンなので、それこそ週単位でチーム編成を見直すということも必要です。もたもたしているとあっという間にシーズンが終わってしまいます。2012年以来のリーグ優勝、10年以来の独立リーグ優勝を目指して頑張りますので、応援よろしくお願いします。

 

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