日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2012が27日、長岡市の悠久山野球場で第3戦を迎え、2連勝で王手をかけていたBCリーグ王者の新潟アルビレックスBCが四国アイランドリーグPlus王者の香川オリーブガイナーズを6−0で破り、初の日本一に輝いた。新潟は2回に佑紀のタイムリーなどで2点を先制すると、5回には4番・平野進也の3ランも飛び出して6−0と大きくリードを広げた。先発の寺田哲也は第1戦に続き、香川打線を封じて6安打完封。BCリーグ勢は昨年の石川ミリオンスターズに続き、3連勝で同チャンピオンシップ連覇を果たした。
 4安打の平野がMVP(新潟3勝0敗、悠久山野球場、2,735人)
香川オリーブガイナーズ  0 = 000000000
新潟アルビレックスBC   6 = 02004000×
勝利投手 寺田(2勝0敗)
敗戦投手 山野(0勝1敗)
本塁打  (新)平野1号3ラン

 エースと4番がきっちりと役割を果たす。新潟の強さが目立った3試合だった。
 投げては初戦に7回無失点で勝ち投手になったエースの寺田がまたも快投をみせた。序盤は毎回、ヒットを許したものの、先頭打者をきっちりと打ち取っており、ピンチが大きく広がらない。3回には連打からダブルスチールを許して1死二、三塁の場面を迎えるも、相手のクリーンアップを落ち着いて抑え、スコアボードにゼロを重ねる。

 攻撃で光ったのは寺田とバッテリーを組む4番の平野だ。2回、先頭打者として右中間を破る二塁打。これで口火を切ると、1死満塁とチャンスが拡大し、清野友二の犠牲フライで先制のホームを踏む。さらに佑紀のタイムリーが飛び出し、幸先よく2点を先行した。

 5回には、稲葉大樹のピッチャー強襲の内野安打で1点を追加し、再び打席には平野。香川3番手の後藤真人に対し、フルカウントからの7球目をたたくと、打球はレフトスタンドへと消えた。試合を決定付ける3ランだった。新潟は6−0とリードを広げる。

 こうなると寺田のピッチングもますます冴える。6回以降は3イニング連続で3者凡退。最終回もマウンドに上がると、最後は連続三振で試合を締めくくった。新潟はリーグのプレーオフ、このグランドチャンピオンシップで無傷の7連勝。うち寺田は4試合に先発して4勝とMVP級の働きだった。

 敗れた香川は足を絡めて流れを変えようとしたが、先取点を許し、後手に回った。リーグ最多勝の山野恭介の不調、元阪神の桜井広大のケガも響いた。投打の軸が力を出し切れず、4度目の出場で初めて日本一を逃した。

<アイランドリーグ選抜、ハンファと引き分け 〜フェニックス・リーグ〜>

 みやざきフェニックス・リーグに参戦中の四国アイランドリーグPlus選抜は27日、韓国プロ野球のハンファ・イーグルスと対戦し、4−4で引き分けた。中盤に1点を先制されたリーグ選抜は7回、金城雅也(愛媛)、夏山翔太(高知)の連続三塁打で逆転に成功。さらに連打で計4点を奪う。しかし、8回に3点を失って追いつかれ、今季のフェニックス・リーグ2勝目はならなかった。通算成績は1勝11敗4分となり、28日には日南市の南郷スタジアムで埼玉西武と対戦する。

 5安打集中で逆転も実らず(生目の杜第2野球場)
アイランドリーグ選抜 4 = 000000400
ハンファ・イーグルス 4 = 000010030 (9回引き分け)
[ア] 小林(愛)−古舘(愛)−井川(高)−吉川(高)−デイビット(愛)
[ハ] ジョン・ゼウォン−パク・ゴンウ−イム・ギヨン