★社長コラムタイトルトリIMG_9855 日本カバヤ・オハヨーグループ代表の野津基弘です。弊社が運営するザ・ロイヤル ゴルフクラブを舞台にした新企画「世界へ発進! 脱日本式ゴルフのすすめ」のスタートに際して、二宮清純編集長より「野津社長、ゴルフのことを何でもいいので書いてみませんか?」とお誘いを受けました。


 ゴルフについて語り出したら止まらない、そんな私の性分を見抜かれたようです。では、遠慮なく、というわけでしばしお付き合いください。

 

 この4月、マスターズ・トーナメントの観戦に行ってまいりました。6日から9日まで、まずは2日目まで観戦を終えたところから話を始めましょう。

 

 マスターズは言わずと知れた世界メジャートーナメントのひとつです。舞台はアメリカ・ジョージア州にあるオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブ。第1回大会は1934年に開催されました。アメリカは建国から241年と歴史の浅い国ですが、その分、どんな小さなことでも歴史として大切に刻んでいきたい、という思いがヒシヒシと感じられます。マスターズも第1回開催から83年、コースにもその周囲にも歴史を大切にする雰囲気が満ちていました。

 

 今年の気候は上々、ただ風が強くて寒さを感じる2日間でした。オーガスタのコースは地形そのもののアップダウンを活かしたコースレイアウトで、何よりもグリーンとバンカーの配置が美しいのです。コースは難しいが人工的ではなく自然のまま、その自然と対話しながらのラウンドになります。自身の能力を最大限に振り絞らなければ自分というゴルファーを嫌いになるか、オーガスタというコースを嫌いになってしまう。そんなコースという印象を受けました。

 

 今回は特別に「バークマンズ・プレイス」というVIPオンリーのゲストクラブハウスに入りました。中には大きなプロショップが2つ、レストランは3つ、バーが1つあってサービスはホテルレベルでした。何よりもデッキが広く、爽やかな風が吹く中、オーガスタの雰囲気に心ゆくまで浸れる、緑豊かな場所でしたね。ショップではオーガスタの写真集を購入しました。

 

 極上のエンタメ空間

 オーガスタで何よりも素晴らしいと感じたのは、ここは「ゴルフのディズニーランド」だということです。ディズニーランドに代表されるテーマパークのような雰囲気を醸し出していました。楽しいエンタメ空間を実現させているのが、プレーヤーとギャラリーの関係です。完全にお互いを邪魔しないようなコース設計なんです。

 

 プレーをしているホールの近くでビールを飲んだり、喋ったり、トイレに行くにも、移動をするのにもプレーヤーの邪魔をすることがない。ホールとホールの間が広く、ホールスペースが空いていて、ギャラリーエリアはうまく茂みや林の中に配置されている所もあり、普通に話をしている分にはプレーの邪魔にはならないのです。

 

 プレーを観戦する緊張感と、ゴルフコースや自然の雰囲気を味わうためのリラックスする空間。その緩急がうまくつけられているから、エンターテインメント性が確保されているのでしょう。さすがショービジネスの国・アメリカだ、と感心しました。

 

 ザ・ロイヤル ゴルフクラブもこのオーガスタのようにできないものか……。もちろん同じにする必要はありませんが、このクオリティに仕上げるためのイメージを持たせてくれたのは貴重な体験でした。

 

 さて、オーガスタのコースのこと、そしてマスターズで見た一流プロのショットのすごさなど、まだまだ話は尽きませんが、今回はここまでにしておきましょう。また次回、お目に掛かりましょう。

 

社長コラム プロフィールP161012ポートレイト-228<野津基弘(のづ・もとひろ)プロフィール>
日本カバヤ・オハヨーホールディングス株式会社代表。1971年、岡山県出身。97年、オハヨー乳業に入社。現在、カバヤ食品、オハヨー乳業、ザ・ロイヤル ゴルフクラブをはじめ複数のゴルフ場を経営する東京レジャー開発などグループ企業の社長を務める。「牛乳屋の倅」にして無類のゴルフ好き。クラブを握ったのは幼少期、地面に置いたボールをひっぱたくのが大好きだった。好きなゴルファーはローリー・マキロイ、フィル・ミケルソン、ジャスティン・ローズ、ルーク・ドナルド。ゴルフにおける座右の銘は「飛距離と正確性は比例する」。ゴルフの他、映画鑑賞、読書、ウィスキーも嗜む。得意なクラブはサンドウェッジ。


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