21日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)・ファイナルステージ第4戦がヤフオクドームで行われた。

 ソフトバンクは2回裏に長谷川勇也のタイムリーで1点を先制する。3回裏にはアルフレド・デスパイネのソロ本塁打で追加点を奪い、2対0とした。その後5回までに2対3と逆転されるが、6回裏に4番の内川聖一のソロで同点に追いつくと、続く5番の中村晃にもホームランが飛び出し、勝ち越しに成功した。ソフトバンクは5回途中から継投に入り、楽天の追い上げを封じた。8回から登板した守護神デニス・サファテが9回も締め、4対3でソフトバンクが逃げ切った。

 

◇ファイナルステージ第4戦

 内川、4戦連発含む2安打1打点(ソフトバンク3勝2敗/ヤフオクドーム)

東北楽天      3 =000|210|000

福岡ソフトバンク  4 =011|002|00×

勝利投手 石川(1勝0敗)

敗戦投手 宋家豪(1勝1敗)

セーブ  サファテ(0勝0敗2セーブ)

本塁打 (楽)銀次1号ソロ

    (ソ)デスパイネ1号ソロ、内川4号ソロ、中村晃2号ソロ

 

 2勝2敗のタイになったパ・リーグCSファイナルステージ第4戦。ソフトバンクの先発は今季13勝(7敗)のリック・バンデンハーク。一方、楽天の先発はファーストステージ第2戦で7回途中1失点と好投した岸孝之でスタートした。

 

 先制したのはソフトバンクだった。2回裏、2死二塁から7番の長谷川がレフト線にタイムリーツーベースを放ち、岸の出鼻をくじく。続く3回裏には3番・デスパイネが変化球をすくい上げ、レフトにソロホームラン。2対0とし、序盤で主導権を握った。

 

 楽天もすぐに反撃する。4回表、この回先頭の銀次がライトへソロホームラン。バンデンハークの150キロのストレートを振り抜いた。さらに2死一、三塁からソフトバンクにバッテリーエラーが生じ、2対2の同点になった。続く5回表には2死一、二塁から4番のゼラス・ウィーラーがライトへタイムリーツーベースを放ち、楽天が3対2と逆転に成功。バンデンハークをマウンドから引きずり降ろした。

 

 一気に楽天ペースに傾くかと思われたが、ここからソフトバンク自慢の救援陣が躍動する。2死二、三塁のピンチでバンデンハークからバトンを受けたのは左腕の嘉弥真新也。迎えた島内宏明から三振を奪ってピンチを切り抜け、流れを相手に渡さない。

 

 一方、楽天の岸は5回を5安打2失点でマウンドを降りた。ファーストステージに続く好投が期待されたが、先取点を与える苦しい内容。「少し慎重にいきすぎましたね」と試合後は反省の弁を口にした。与四球1ながら投球数は92と多く、リズムを呼び込めなかった。6回表は嘉弥真から代わった石川柊太がぴしゃりと三人で抑えて、ソフトバンクが流れを引き込む。

 

 そして6回裏、ソフトバンクはリリーフ陣の好投に打線が応える。この回先頭の内川が、岸から代わった宋家豪からCS史上初となる4試合連続のホームランを放った。さらに前戦で決勝2ランを打った中村晃がソロホームランで続く。2者連続弾でソフトバンクが逆転した。

 

 リードを奪ったソフトバンクは7回から登板したリバン・モイネロが8回2死まで無失点で抑えると、工藤公康監督は守護神サファテに登板を命じた。回跨ぎとなったサファテは4者連続三振のパーフェクトリリーフ。きっちり役割を果たし、大事な試合を締めくくった。

 

 この勝利でソフトバンクはアドバンテージの1勝を含む通算成績を3勝2敗とし、2年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかけた。楽天はラッキーボーイ的な存在だった2番手の宋家豪が2被弾と打ち込まれ、ついに後がなくなった。

 

 第5戦は明日22日、ヤフオクドームで行われ、先発投手はソフトバンクが武田翔太、楽天が美馬学と発表されている。

 

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