2日(日本時間)、ロシア・モスクワで2018FIFAワールドカップロシア大会の組み合わせ抽選会が行なわれた。ポット4に入った日本はグループHでポーランド、セネガル、コロンビアと同組となった。対戦はコロンビア(6月20日、サランスク)、セネガル(6月25日、エカテリンブルク)、ポーランド(6月28日、ポルゴグラード)の順で行われる。日本は前回のブラジルW杯で1対4と大敗を喫したコロンビアを相手にリベンジを果せるかがポイントだ。
4年に1度の祭典、W杯の組み合わせが決まった。全体を見てみると強豪がうまくばらけた。サッカーファンが興味を持つ「死のグループ」。これが今回は見当たらない。強いてあげれば、前回大会王者のドイツ、メキシコ、スウェーデン、韓国のグループFだろうか。
日本は32カ国・地域の中で最後にコールされ、グループHに振り分けられた。前回大会ベスト8の南米コロンビア、2002年日韓大会以来の出場となるアフリカのセネガル、W杯過去最高成績3位の欧州の古豪ポーランドと同組だ。W杯に楽な戦いはないが、それでも比較的楽なグループに入ったと言っていいだろう。またグループHが唯一、W杯優勝経験がなく、4カ国すべて違う大陸の国で構成されたグループとなった。
対戦国となるコロンビア、セネガル、ポーランドには絶対的なエースがいることも特徴だ。
初戦の相手であるコロンビアにはフランスリーグ・モナコ所属のFWラダメル・ファルカオがいる。ブラジル大会は直前に左ひざ前十字靭帯を断裂し棒に振った。しかし、大怪我を乗り越え、今季は所属チームで大爆発。左右両足から繰り出す高精度のシュートを武器に公式戦43試合で30ゴールをマークしている。ブラジル大会得点王のFWハメス・ロドリゲス(バイエルン・ミュンヘン)とのコンビネーションは日本も警戒しなければいけない。
2戦目に対戦するセネガルにはイングランド・プレミアリーグのリバプールでプレーするFWサディオ・マネがキーマン。圧倒的なスピードと身体能力をいかしたサイドを主戦場とするアタッカーだ。プレミアリーグで3シーズン連続2桁得点を記録するなど決定力も高い。日本のDFリーダー、吉田麻也とは2014年から2016年までサウサンプトンで同僚だった。吉田が彼の特徴を日本DF陣にいかに落とし込めるかがカギを握る。
3戦目であたるポーランドには世界的ストライカーのFWロベルト・レヴァンドフスキ(バイエルン・ミュンヘン)が前線に君臨する。両足から繰り出すパワフルなシュート、コントロールショットを使い分ける。185センチ、79キロの体格を生かしたヘディングも武器であり、どんな形からでも得点できる“ハンター”だ。今回の欧州予選で16点を奪い、同予選の最多得点記録を更新した。彼を1人で止めることは極めて困難。連携を高め、複数で対応することと、いかに孤立させるかが重要になってくるだろう。
癖の強いエースがいる国との対戦が続く日本。ワールドクラスのエースたちに対し、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の掲げる堅守がどこまで通用するのかも、今大会の楽しみのひとつである。
【2018ロシアW杯グループリーグ組み合わせ】
◆グループA
ロシア
サウジアラビア
エジプト
ウルグアイ
◆グループB
ポルトガル
スペイン
モロッコ
イラン
◆グループC
フランス
オーストラリア
ペルー
デンマーク
◆グループD
アルゼンチン
アイスランド
クロアチア
ナイジェリア
◆グループE
ブラジル
スイス
コスタリカ
セルビア
◆グループF
ドイツ
メキシコ
スウェーデン
韓国
◆グループG
ベルギー
パナマ
チュニジア
イングランド
◆グループH
ポーランド
セネガル
コロンビア
日本
(文/大木雄貴)