温活にスクワット
「2月は、がんのPET検査も控えているし、冷えには注意しよう」
冬を迎えるのは闘病生活で4度目となるので、温活は慣れたものだ。
特に首を冷やさないことが温活の王道である。冬場は、ネックウォーマーやマフラーが手放せない。
「いつもマフラーしていて、貴乃花親方みたいだね」
こんな冗談を言われるほど、僕は首を守っているのだ。
ちなみに足首や手首を冷やさないことも大切。首と名の付く部位はデリケートなのである。
長年、手足の冷えに悩まされている僕は、家の中でも手袋をする。
靴下を2枚履くのは常識。多い時には4枚も履き、家族に笑われる時もある。
それでも寒い時は足湯をするのだが、最近我が家の足湯器に不具合が起きて困っている。
このところ寒い日が多く酷使していたせいか、お湯の温度が40度をキープしなくなったのだ。
「こうなったら道具に頼らず、自家発電のヒンズースクワットだ」
僕は、体を動かして温めるという作戦に出た。
現役中、強くなるためにやっていたヒンズースクワットが、今では体温を上げる行為に変わってきているのが可笑しい。「温活にもスクワット」。動機はどうであれ、45歳になった今でもスクワットをやり続けていることに誇りを持っている。
スクワットは300回を過ぎたあたりから妙な自信が生まれて気持ちが良くなる。多くの回数をやり抜くのは、呼吸法を取り入れ、テンポよくやるのがコツである。
膝のことを考慮し、ハーフスクワットだが、現在でも時々500回やっている。
さすがに若い頃のように毎日やろうとは思わないが、回数を行なうと何より気分がいいのだ。
ちなみに温活目的の場合は、そこまで回数を重ねない。100回もやれば血流が良くなりポカポカと温かくなってくるからだ。
温活スクワットは、寒さも防げてそのうえ筋肉も付くので一石二鳥なのである。
足幅を変えると効く筋肉の部位が違うため、いろいろなバリエーションで行なうようにしている。リズムよくやったり、時にはスローにしたりとスピードに変化をつけるのも刺激がある。とにかく地味なエクササイズなので、工夫しながらやらないと続かないのだ。
スペースがある場所では四股も味変としてオススメだ。四股はバランストレーニングにもなり、かなり良いのである。お尻の横の中臀筋という筋肉が鍛えられるので、個人的にも気に入っている。
下半身の筋トレは、効率的で最高のエクササイズなのだ。
忙しい奥様が料理など家事の隙間時間を使ってスクワットをやっていると聞くが、実は僕もそれを取り入れている。
選手の頃は、当然ながらそのような発想を持つことがなかったが、今は細切れにやるトレーニングを支持しているのだ。
体が冷えたなと思ったらスクワット、パソコンを長時間やって体が固まってきたと思ったらスクワット。隙間時間にやるのは気分転換にもなってイイ。習慣にする意味でもこの方法はかなり実践的だと思う。体力のない方や病気のリハビリにも最適だと、自身の経験からも太鼓判を押したい。
スクワットに慣れたら、バーベルなど負荷をかけるのにトライして欲しい。バーベルスクワットは、トレーニングの王様だからだ。
正しいフォームでやれば、これ以上、効果的なトレーニングはないだろう。
僕は、負荷をかけるトレーニングを復活させて1年が経つが、部位によっては見違えるように筋肉が戻ってきた。スクワットに関しては、扱う重量はまだまだ軽いのが悩みだ。
せめて120kgぐらいでセットを組めるようにならないと、とても自分のことをプロレスラーなどとは恥ずかしくて言えない。
最近はゴールドジムでのトレーニングを再開させたが、まわりのトレーニーの迫力に押されアワアワしている。自分なんかがスミマセンという気持ちでいっぱいになる。
ただ、レベルの高いところにいるとそっちに引っ張られていくと思うので、めげないで続けていきたい。
「絶対に太い脚を取り戻す」
温かくなり、温活が終わってもスクワットに力を入れていくつもりだ。
皆さんも是非!
(このコーナーは毎月第4金曜日に更新します)