グラクソ・スミスクライン株式会社が運営する喘息情報ウェブサイト「Zensoku.jp」にて、当HP編集長・二宮清純がナビゲーターを務める対談シリーズ「二宮清純のゼンソク人間学」が好評配信中です。このシリーズでは幼い頃から喘息に悩まされてきた二宮が、病気を克服して活躍しているスポーツ選手、元選手と対談。喘息をいかに乗り越えるかというテーマで話を進める中で、この病気への理解を深め、患者さんを勇気づけることを目指しています。今回は北京五輪の陸上男子400メートルリレー銅メダリストの塚原直貴選手、喘息の専門医で同愛記念病院アレルギー呼吸器科部長の黨(とう)康夫先生との対談を実施。その前編を公開しました!

 当サイトでは対談の一部を特別にご紹介します。
----------------------------------
 最初は風邪だと思っていた

二宮: 塚原さんは幼い頃に喘息を発症したとか。
塚原: 5歳くらいの時から、朝、呼吸が苦しかったことを覚えています。両親は最初、喘息との認識がなくて、風邪の症状だと思っていたそうです。僕も当然、喘息の知識がなかったので「なんでこんなに息苦しいんだろう?」と感じていました。

二宮: 息苦しいと学校生活を送る上では大変なこともあったでしょう?
塚原: 朝、症状がひどくて学校に遅刻して行くこともありましたね。それでもスポーツは好きだったので、体育の時間は少々息が苦しくても頑張ってやっていました。すると、小学校2、3年の時にマイコプラズマ肺炎にかかってしまったんです。

二宮: マイコプラズマ肺炎という病名はよく耳にしますが、どんな症状が出るのでしょう?
: 思春期を中心とした若い方に多い肺炎です。免疫力の強い年齢層であっても病原体が感染し、強い咳を伴います。発症した時は、熱も出てかなり苦しかったのではないでしょうか。実は最近、このマイコプラズマという病原体が喘息を発症させたり、悪化させたりするひとつの因子として注目されています。

二宮: それは喘息患者にとっては厄介ですね。流行の時期は決まっているのでしょうか。
: 興味深いことに、この肺炎は夏季五輪の年に、4年に1度、流行する特徴があると言われていました。多くの人が感染すると抗体ができて流行が収まるのですが、その効き目が4年経つと薄れていく。それで再び流行するんです。マイコプラズマ肺炎は熱などの症状が落ち着いても、何週間も咳が続くケースがある。喘息患者の方は、より症状が重くなる可能性があるので十分に気をつけていただきたいと思います。

塚原: 熱が出て咳込むので、肺炎なのに最初は風邪だと勘違いしていたんです。あまりにも咳が続くので、病院に行ってレントゲンをとってもらったら、肺が白く写っていてビックリしました。
: そういう方は多いですね。咳が長引くので「おかしいな」と思っていたら、実際には肺炎だったケースがよく見受けられます。
>>全文は「Zensoku.jp」のサイトへ!
----------------------------------

 後編は1月上旬に更新予定です。どうぞお楽しみに!
◎バックナンバーはこちらから