「マイナビオールスターゲーム2018」第1戦が13日、京セラドーム大阪で行われた。初回、全パが秋山翔吾(埼玉西武)、森友哉(埼玉西武)のアーチ攻勢で5点を先制すると、全セもこれに対抗。2回に鈴木誠也(広島)、宮崎敏郎(横浜DeNA)、3回に筒香嘉智(横浜DeNA)のホームランで同点に追いついた。その後、6回裏、全パがアルフレド・デスパイネ(福岡ソフトバンク)、山川穂高(埼玉西武)の連続タイムリーで勝ち越しに成功、勝利した。ゲーム前に行われたトーナメント式のホームランダービー前半戦は筒香が勝ち、明日14日に行われる決勝戦に駒を進めた。

 

◇第1戦
MVPは2安打3打点の森友哉(京セラ)

全セ   6 = 032|000|010
全パ   7 = 500|002|00×

(セ) 松坂-メッセンジャー-●ガルシア-東
(パ) 菊池-山本-ボルシンガー-○宮西-森-内-S増井

本塁打 (セ)鈴木ソロ、宮崎2ラン、筒香2ラン
    (パ)秋山ソロ、森3ラン

 

 オールスターゲーム第1戦の先発は全パが菊池雄星(埼玉西武)、全セは松坂大輔(中日)。初回、菊池は全セの山田哲人(東京ヤクルト)、青木宣親(東京ヤクルト)、坂本勇人(巨人)の3人を内野ゴロに仕留める上々の立ち上がり。その裏、12年ぶりの球宴出場となった松坂がマウンドに上がると、京セラドーム大阪は大歓声に包まれた。だが、松坂は先頭打者の秋山に9球粘られた末、フルカウントからライトスタンドに先頭打者弾を浴びた。


 6月17日、西武戦の登板を背中の張りの影響で回避した松坂は、この日が8日のソフトバンク戦以来となるぶっつけ登板。続く柳田悠岐(福岡ソフトバンク)は三振に仕留めたものの、近藤健介(北海道日本ハム)にセンター前に弾き返され、続く中田翔(北海道日本ハム)にはデッドボール。1死一、二塁で迎えた吉田正尚(オリックス)がタイムリーを放ち、2点目。さらに2死の後、森友哉がフルスイングでライトスタンドへ運び、5-0。松坂は2ホームランを含む5失点、30球でこの回で降板となった。

 

 無念の球宴復帰となった松坂は、「試合前に速いボール勝負と言いすぎて、ゆるい球を投げづらい雰囲気になった。直球系で勝負にいって見事に返り討ちにあってしまった。でも、柳田選手からの三振は気持ち良かった。せっかく選んでくれたファンの人たちのためにも、もう少し長いイニング、そしてもう少しまともなボールを投げたかった」と振り返った。

 

 全セが5点のビハインドで迎えた2回表、1死から鈴木がバックスクリーン右へ飛び込むソロホームラン。さらにウラディミール・バレンティン(東京ヤクルト)がツーベースで出塁。1死二塁から宮崎が2ランを放ち、2点差に迫った。さらに全セは、3回表、菊池から代わった2番手・山本由伸(オリックス)から筒香が2ランホームランを放ち同点。試合は振り出しに戻った。

 

 全セの2番手はランディ・メッセンジャー(阪神)。来日9年目で初の球宴出場について「クールだ」と語ったメッセンジャーは、2回、3回を2安打無得点で抑えた。全パも3番手のマイク・ボルシンガー(千葉ロッテ)が4回、5回を無得点に抑える。セ、パともに助っ人投手の活躍によって、乱打戦ムードだったゲームは一旦、沈静化した。

 

 同点のまま迎えた中盤、6回裏。全パは全セ3番手のオネルキ・ガルシア(中日)を攻めた。一死から秋山の代打・外崎修汰(埼玉西武)がライト前にヒットを放ち、続く中村晃(福岡ソフトバンク)も連打で1死一、二塁。ここで全パ工藤公康監督(福岡ソフトバンク)は、近藤に代えてデスパイネを代打に送った。

 

 デスパイネは、ガルシアの内角低めのストレートをレフト前に弾き返して、これで1点を勝ち越し。さらに山川がスライダーをセンター前に運んで、7-5、全パが再びリードを奪った。

 

 8回表、ロッテの守護神・内竜也がマウンドに上がった。先頭打者の田中広輔(広島)がヒットで出塁し、二盗にも成功。筒香のファーストゴロの間に三塁へ進んだ。一死三塁で平田良介がショートゴロを打ち、これで田中が生還。6-7と全セが1点差に追い上げた。

 

 迎えた最終回、全パのマウンドには増井浩俊(オリックス)が上がった。糸原健斗(阪神)をファーストゴロ、岡本和真(巨人)を三振に打ち取ってツーアウト。ここで打席に入った小林誠司(巨人)が放ったレフトへの大飛球は、あとわずかで同点ホームランというツーベース。2死二塁、一打逆転の場面で山田が打席に入ったが、山田は初球を打ってショートゴロ。源田壮亮(埼玉西武)が難なくさばいてゲームセット。全パが勝利を飾った。

 

 MVPは1ホームランを含む2安打3打点と活躍した森友哉。オールスターゲームは明日は舞台を熊本・藤崎台球場に移して行われる。全パが岸孝之(東北楽天)、全セは菅野智之(巨人)が先発登板する。