3月24日(月)

◇1回戦
 エース岸、15回完投
智弁和歌山      2 = 010000000001000
明徳義塾(高知)   3 = 000010000001001×(延長15回)
【本塁打】
(智)山本
 明徳義塾・馬淵史郎監督、智弁和歌山・高嶋仁監督と、高校野球が誇る名将対決は1点を争う好ゲームとなった。先制したのは智弁和歌山。明徳意義塾を昨夏の甲子園4強に導いたエースの岸潤一郎(3年)を攻めたて、1死一、三塁のチャンスを作る。すると、7番・春野航輝 (2年)を迎える場面で岸がワイルドピッチ。三塁ランナーがホームへと還り、労せずして1点をリードする。一方、追いかける明徳義塾は5回裏に1死二塁の場面で9番・大谷勇希(3年)がタイムリーを放つ。終盤以降はスコアボードにゼロが並び、名門校同士の対決は9回で決着がつかず延長戦へと突入する。延長12回表、智弁和歌山は2死から3番・山本龍河(2年)がライトスタンドへ飛び込む一撃で、1点を勝ち越す。その裏、明徳義塾は1番・尾崎湧斗 (3年)が1死一、三塁で同点スクイズをきっちり決め、粘りを見せた。熱戦に終止符が打れたのは、15回裏だ。明徳義塾はヒットとフォアボールで1死満塁のチャンスを作ると、相手投手の暴投の間に三塁ランナーが生還。四国の古豪がサヨナラ勝ちで初戦を突破した。

  岡本、2本塁打含む4打数3安打
智弁学園(奈良)   7 = 100301011
三重           2 = 000100010
【本塁打】
(智)岡本2
(三)西岡

 今大会屈指のスラッガー、智弁学園の3番・岡本和真(3年)が1打席目から実力を発揮。2死無走者からセンターバックスクリーンに先制アーチを放った。4回表、智弁学園は2死二、三塁から7番・岩田拓(3年)の走者一掃のタイムリーで2点を挙げた。さらにこの回1点を追加し、その差を4点と広げた。その裏、三重は4番・西岡武蔵(3年)の一発で1点を返した。しかし6回表、岡本が今度はレフトスタンドにダメ押しとなる本塁打を放つ。1試合2本塁打は大会タイ記録。智弁学園は終盤にも小刻みに得点を重ね、試合を優位に進めた。三重も8回裏に1点を返したものの、反撃もここまで。12安打を放った智弁学園が2回戦進出を決めた。

 8回、4安打の集中打で逆転
美里工(沖縄)   2 = 001000100
関東一(東京)   4 = 00000004×

 中盤まで試合の主導権を握ったのは初出場の美里工だった。3回表、1死から1番・宮城諒大(3年)の二塁打を皮きりに、怒涛の3連打で待望の先取点を挙げた美里工は、投げてはエース伊波友和(3年)が要所を締める力投で関東一打線を7回までゼロに抑えた。7回表、2死二塁から宮城のタイムリーで2点目を挙げた美里工。春夏通じて甲子園初勝利が見えてきたかに思われた。だが、8回裏、関東一が反撃する。2死ながら満塁と絶好のチャンスをつかむと、8番・五十嵐雅大(3年)、9番・臼井昂平(3年)と連続で2点タイムリーが出て、この回一挙4点。そして9回表、8回からマウンドに上がった2番手・阿部武士(2年)が3番から始まる好打順の美里工の攻撃を三者凡退に切ってとり、関東一が逆転勝ちを収めた。