12日、サッカー日本代表(FIFAランキング54位)はデンカビッグスワンスタジアムでパナマ代表(70位)と親善試合を行い、3対0で勝利した。試合は前半42分、MF南野拓実(ザルツブルク)のゴールで日本が先制し、後半20分にMF伊東純也(柏レイソル)が追加点を決めた。試合終了間際には途中出場のFW川又堅碁(ジュビロ磐田)が体を張り、相手のオウンゴールを誘発した。

 

 途中出場の川又、執念でOGを誘発(デンカビッグスワンS)

日本代表 3-0パナマ代表

【得点】

[日] 南野拓実(42分)、伊東純也(65分)、オウンゴール(85分)

 

 9月に行われたコスタリカ代表戦には、ロシアW杯レギュラー組は招集しなかった森保一監督。今回のパナマ戦には、センターフォワードに大迫勇也(ブレーメン)、左サイドハーフに原口元気(ハノーファー)を先発に起用した。

 

 前半23分、日本は判断ミスからシュートチャンスを棒に振った。MF青山敏弘(サンフレッチェ広島)がミドルパスで相手DFラインの裏にボールを送る。これに反応したDF室屋成(FC東京)はシュートではなくパスを選択。このボールは味方に合わず、得点につながらなかった。GKと1対1だっただけにシュートを選択すべきだった。

 

 39分には南野がゴール前でパスを受けるが、ボールが足元に入り過ぎてシュートに繋げられなかった。ダイレクトでシュートを選択して欲しい場面だった。このプレーから3分後、南野は汚名返上のゴールを決める。青山が相手のパスをカットし、ペナルティーエリア手前にポジションを取る南野に鋭いタテパスを供給する。南野は反転し、前を向くとチェックに来た相手DFに体勢をくずされるが、持ちこたえてドリブルかわす。最後は左足でニアサイドに流し込んで2試合連続のゴールを決めた。

 

 先制した日本だったが、小気味良きパス回しを披露したコスタリカ戦に比べると、細かなミスや判断ミスの多い前半だった。

 

 後半20分には伊東が結果を残した。相手ゴール前で原口、伊東とボールがつながる。伊東からラストパスを受けた南野は左足でゴールを狙うがGKに弾かれる。こぼれ球に反応した伊東は右足でシュートを放つがDFにブロックされた。しかし、再び伊東が右足で押し込んでゴールネットを揺らした。

 

 後半終了間際には、途中からピッチに立った川又が相手DFともつれながらも執念でオウンゴールを誘発した。

 

 コスタリカ戦に続き、南野と伊東はゴールという結果を残した。負傷により代表辞退となったFW浅野拓磨(ハノーファー)の代わりに招集された川又もゴールに絡んだ。今日の大迫と原口の出来だと若い世代に分があるように感じた一戦だった。4日後に控える強豪・ウルグアイ代表戦で森保監督はどういうメンバーをスタートで起用するのだろうか。リオデジャネイロ五輪世代、東京五輪世代、Jリーグベテラン組がギラギラした目つきでポジションを狙っていることは、間違いない。

 

(文/大木雄貴)