四国アイランドリーグplusの香川オリーブガイナーズから中日に入団した又吉克樹が8日、ナゴヤドームでの阪神戦でNPB2勝目をあげた。リーグからドラフトを経て入団した選手が2勝以上をあげたのは初めて。前日に1軍復帰した又吉は0−1と1点ビハインドの8回に登板。3者連続三振で流れを呼び込み、直後に味方が同点に追いつく。9回は1死満塁のピンチを招きながら0点に抑えると、その裏、中日が1点を奪ってサヨナラ勝ちを収め、白星を手にした。
 又吉は新人ながら開幕から中継ぎを任され、ここまで14試合に登板。4月17日の横浜DeNA戦では1回を無失点に抑え、その裏にチームが逆転サヨナラ勝ちしたため、NPB初勝利をあげていた。ただ、その後は2試合連続で失点するなど精彩を欠き、4月27日付で1軍の出場選手登録を抹消。2軍で調整していた。

 しかし、7日に最短の10日間で再び1軍登録され、この日は8回に復帰後初めてのマウンドに上がる。先頭の鶴岡一成をフルカウントから空振り三振に切って取ると、代打の今成亮太には粘られながらクロスファイアで食い込むストレートで見逃し三振を奪う。1番の俊介もアウトコースのストレートでバットに空を切らせて3者連続三振。前の回に1点を先制した阪神の勢いを食い止めた。

 すると、裏の攻撃で中日はエクトル・ルナのソロホームランで試合を振り出しに戻す。又吉は9回も続投。大和をスライダーで見逃し三振に仕留め、4者連続三振を記録したものの、クリーンアップの鳥谷敬には四球で出塁を許す。続くマウロ・ゴメスには死球を与え、マット・マートンをフルカウントから歩かせてノーヒットで全ての塁を埋めてしまう。

 だが、続く新井良太に対しては2ボールから持ち直し、ストレートで空振り三振。福留孝介をセカンドゴロに打ち取って、何とかスコアボードにゼロを入れた。ピンチをしのいだ中日は9回裏、2死満塁のチャンスをつくると、荒木雅博がサヨナラタイムリー。又吉にとっては課題も残る登板だったが、1勝目同様、サヨナラ勝ちで勝ち投手となった。

◇交流試合
 ルーキー太田の好投で完封リレー(レクザム)
福岡ソフトバンク(3軍)   0 = 000000000
香川オリーブガイナーズ  5 = 000041000 (特別ルールで9回裏まで実施)
[ソ] 坂田−清水−三浦−伊藤
[香] 太田−ディマール−田村−後藤−篠原