二宮清純: 今回のゲストはロンドン五輪卓球女子団体銀メダリストの平野早矢香さんです。全日本卓球選手権を歴代3位タイの5度制し、現役引退後は解説者としても活躍しています。本日は雲海酒造の本格芋焼酎『木挽BLUE』のロックを飲みながら、卓球談義に花を咲かせましょう。

平野早矢香: よろしくお願いします。これは美味しいですね。スッキリしていて、とても飲みやすい。芋焼酎というから、もっと匂いがあるのかと思っていましたが、それもないですね。これは女性にも好まれそう。

 

 

 

 

 

二宮: 以前このコーナーにはバドミントン日本代表コーチの廣瀬栄理子さんにもご登場いただきました。やはり『木挽BLUE』は好評でした。お2人は仲が良いとうかがいました。

平野: そうなんです。近々食事にも行こうと話しています。栄理子は北京五輪の時に知り合いました。同い年で誕生月も同じ。競技は違いますが、全日本の女子シングルス優勝回数も同じ5回です。共通点も多く、バドミントンも卓球と同じハードなスポーツなので共感できることも多いんです。

 

二宮: 確かにどちらも高度な反射神経、動体視力が求められ、運動量も多い競技ですね。

平野: 現役の頃はお互いを励まし合っていましたし、今もすごく気心の知れた仲でよく食事に行きますね。

 

二宮: 普段お酒は飲まれますか?

平野: 現役時代は遠征続きだったので、飲む機会はあまりありませんでした。それこそ翌日がオフの日くらいです。だから現役を引退してからの方が、飲む機会は多くなりましたね。

 

二宮: ご両親はお酒に強い?

平野: 大好きです。引退してからは両親と外で飲む機会も増えましたね。

 

二宮: 次はぜひ『木挽BLUE』で!

平野: 早速、電話しておきます。お土産にいただいた『木挽BLUE』を送っておきますね(笑)。

 

 T.LEAGUEの見所

 

二宮: さて10月24日には卓球の新リーグ「T.LEAGUE」が開幕しました。開幕戦が行われた両国国技館には5000人を超える観客が入りました。

平野: 演出も含めてかなり盛り上がりましたね。リオデジャネイロ五輪で2個のメダルを獲得した水谷隼選手など、数々の世界大会を経験している選手たちが緊張していました。また他の大会にはない空気感があり、とても良かったと思います。

 

二宮: T.LEAGUEはシングルス3試合、ダブルス1試合の4マッチ制の団体戦です。2勝2敗になった場合は延長戦シングルス1試合が追加されます。

平野: 張本智和選手も含めた若い選手というのは団体戦の試合経験がまだ少ない。今年5月、スウェーデンでの世界選手権で張本選手はかなり苦戦していました。T.LEAGUEは団体戦の空気感に慣れるチャンスでもあります。世界の上位プレーヤーともたくさん試合ができるので、様々な経験を重ね、それを日本代表戦で生かしてもらいたいです。

 

二宮: 新リーグには日本代表クラス選手たちの他に海外の選手も参戦しています。平野さんが注目する選手は?

平野: 男子では韓国の1、2番手であるイ・サンス選手とチョン・ヨンシク選手です。彼らは世界選手権準々決勝で敗れた時の主力ですし、今後も国際大会で何度も対戦していくことになるので注目しています。

 

二宮: 女子の方はいかがでしょう?

平野: TOP名古屋に所属するエリザベタ・サマラ選手ですね。卓球は日本、中国、韓国、台湾などアジア圏が強いイメージがあるかもしれませんが、彼女はヨーロッパを引っ張ってきたルーマニア出身の選手です。サマラ選手がアジア圏の選手と違うのは打ち方が独特なところ。フォームはめちゃくちゃなのですが、男子選手のようなパワフルさがあります。前陣でも後陣でもプレーができる彼女のような異質なスタイルを持つ選手の存在は観ている人にとっても、他の選手との違いを感じられて非常に面白いと思います。

 

二宮: サッカーのJリーグがスタートした時も外国人選手がリーグを盛り上げました。ところで弟の友樹選手はT.T彩たまに所属し、水谷選手や張本選手らを擁する木下マイスター東京戦との開幕戦で早速T.LEAGUEデビューを果たしました。

平野: 開幕戦の第1試合(ダブルス)に出場できたことは彼にとって本当にいい経験になったと思います。敗れはしましたが、いいプレーができていました。T.LEAGUEの成績は世界ランキングに反映されません。それでも彼のような選手にとっては国内ではなかなか試合できない選手と対戦できる貴重な機会になります。すごくいい経験になっていると思いますね。

 

 主流は裏ソフト

 

二宮: 日本卓球界は好調で、10代の若い選手の活躍が目立ちます。15歳の張本選手は今年1月の全日本選手権男子シングルスで水谷選手を破って初優勝をとげました。世界ランキングは日本人トップの6位につけるなど今一番勢いのある若手です。

平野: 張本選手は五輪でもやってくれそうな感じがありますね。女子の伊藤美誠選手は「中国に強い」と言われています。彼女の場合はスタイルが異質なんです。それに対し、張本選手は裏ソフトと言って右利きの戦型で一番主流なスタイルです。

 

二宮: 裏ソフトとは?

平野: ラケットに貼るラバー面のことでツルツルしているのが裏ソフトで、表面が粒状なのを表ソフトと言います。裏ソフトは表面が平らなので、ボールとラバーの接地面積が大きくて回転をかけやすい。一方の表ソフトはそれが小さいため、球離れがよく初速が速いという特徴があります。張本選手は両面裏ソフト。ノーマルな戦型で、あれだけ世界のトップ選手たちと戦えるというのは、いろいろな能力が高くないとできないんです。

 

二宮: 表と裏ではどちらが攻撃的?

平野: 速さが特徴なのが表ソフトです。直線的なボールになりやすい。ただ回転をかけることが難しいので、打球が安定しにくい。例えばネットより打点が高いところで打てれば問題ないのですが、低い打点になると相手の台に返球する際、角度的に難しくなる。強い回転をかけられれば、ボールを変化させて台上に入れることができますからね。

 

二宮: 一般的には裏ソフトの使いやすいのですか?

平野: ええ。使いやすいですし、回転をかけやすいですね。

 

二宮: 張本選手の場合は技術に自信があるということでしょうか?

平野: 張本選手の特徴は男子選手の中でも特に台の近くでプレーします。元々彼は速く、中でもバックハンドを得意としています。バックハンドは台に近いところで、速いテンポでいろいろコースに打ち分けられる。チキータ(強い回転をかけるバックハンドの台上プレー)の技術もすごく多彩です。

 

二宮: 水谷選手は前後どちらでもプレーできるオールラウンダーの印象があります。

平野: 台の近くでプレーするメリットは相手に返球するスピードが速くなることです。相手に準備する時間を与えないわけですから、攻撃的と言えます。ラリーのテンポが速くなることで、当然、ボールが返ってくるスピードも速くなる。それに対応する技術がないと、そもそも台の近くではプレーできません。台と距離を取った方がボールをコントロールしやすいので、台の近くでプレーすることはそれだけ難しいんです。

 

二宮: 2014年から卓球のボールはセルロイド製からプラスチック製に変わりました。この変更によって、ラリーが多くなったと言われています。

平野: そうですね。セルロイド製時代より回転がかかりにくくなったので、鋭いスピンで相手のミスを誘うことはできにくくなっていると思います。これによりレシーブのミスが減り、ラリーが多くなりました。

 

二宮: 平野さんは頭の回転がとても速いので、トークのラリーが止まりません(笑)。ここで一旦、タイムアウトを挟んで、進境著しい日本女子の話や平野さんご自身の話もお聞きしたいと思います。

平野: 私、そんなにお酒強くないのに、もう3杯目ですか。喉元にもやさしいのでスルッと飲めちゃいますね。なんかクセになりそうです(笑)。

 

(後編につづく)

 

平野早矢香(ひらの・さやか)プロフィール>

1985年3月24日生まれ、栃木県鹿沼市出身。5歳から卓球を始める。仙台育英高校を経て、ミキハウスに入社。18歳で全日本卓球選手権女子シングルスを初制覇。以降、計5度の日本一に輝くなど日本女子卓球界のトップに君臨した。五輪には北京、ロンドンの2大会に出場。2012年ロンドン五輪では女子団体戦のメンバーとして日本史上初の銀メダル獲得に貢献した。16年4月に現役引退。現在はミキハウスでコーチを務める傍ら、テレビ解説や卓球教室を通して競技の普及にも努めている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今回、平野さんと楽しんだお酒は芋焼酎「木挽BLUE(ブルー)」。宮崎の海 日向灘から採取した、雲海酒造独自の酵母【日向灘黒潮酵母】を使用し、宮崎・綾の日本有数の照葉樹林が生み出す清らかな水と南九州産の厳選された芋(黄金千貫)を原料に、綾蔵の熟練の蔵人達が丹精込めて造り上げました。芋焼酎なのにすっきりとしていて、ロックでも飲みやすい、爽やかな口当たりの本格芋焼酎です。

 

提供/雲海酒造株式会社

 

<対談協力>

羅豚はなれ

 

東京都中央区銀座8-10-8 銀座8丁目10番ビル1F

TEL:03-6808-1555

営業時間:
ランチ

月~日 11:30~15:00
ディナー

月~金17:00~23:30(L.O.22:30)

土日 16:00~22:00(L.O.21:00)

 

☆プレゼント☆

 平野さんの直筆サイン色紙を芋焼酎「木挽BLUE」(900ml、アルコール度数25度)とともに3名様にプレゼント致します。ご希望の方はこちらのメールフォームより、件名と本文の最初に「平野早矢香さんのサイン希望」と明記の上、下記クイズの答え、郵便番号、住所、氏名、年齢、連絡先(電話番号)を明記し、このコーナーへの感想や取り上げて欲しいゲストをお書き添えの上、お送りください。応募者多数の場合は抽選とし、当選発表は発送をもってかえさせていただきます。締切は18年12月13日(木)。たくさんのご応募お待ちしております。なお、ご応募は20歳以上の方に限らせていただきます。

 

◎クイズ◎

 今回、平野早矢香さんと楽しんだお酒の名前は?

 

 お酒は20歳になってから。

 お酒は楽しく適量を。

 飲酒運転は絶対にやめましょう。

 妊娠中や授乳期の飲酒はお控えください。

 

(構成・写真/杉浦泰介)


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